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2009年9月17日 (木)

野呂川右俣遡行

野呂川右俣からの大井川下降を目指して夜の茅野駅に降り立つ。2時間ばかり歩いて杖突峠を越えたあたりでツエルトを張って仮眠。翌朝、古屋敷のバス停からバスを乗り継いで、11時半に野呂川出会いに着く。ここから両俣小屋まではゆっくり歩いて3時間程度であった。付近には釣り人がいたので、しばらく眺めていたが、なかなか釣果はあがらないようであった。

北岳への一般コースとなる左俣と別れて右俣に入る。予想どおり穏やかな沢で順調に高度を稼げる。稜線が前方に見えてきた頃にはそろそろ暗くなり始めてきたので、適当な高みにツエルトを張る。

翌朝はどんよりとした天気で雨となるのは時間の問題であった。どの程度の雨になるのかはわからないがお手柔らかに願いたいものである。最初は沢通しに進んだが少し沢床から上がったところに比較的明瞭な踏み跡があったので、以後はそちらを行ったため行程も捗った。

右俣はあまり記録を見ない沢であるが、踏み跡からしてかなり歩かれているようではある。その割にはゴミひとつ落ちていないのは登る人の意識の高さが窺われる。

そのうちに沢は二手に分かれる。水量からすると左側が本流と思われたが、どうも東の方に伸びているようで、多分、間ノ岳方面に突き上げるのではないかという気がして、南の方に伸びる沢を選択する。

しばらく登っていくと、前方の上部に大きな空間が見えてくる。稜線に抜け出たのだろうと喜びいさんで辿り着くと、右側の方に更にハイマツの尾根が高さを増して伸びている。ということは、ここはまだ支尾根の途中で稜線まではもうしばらくということだ。思いがけないハイマツ漕ぎをしながらかなり登っていくと、ようやく一般縦走路と思しきところに出たが、まだ現在地が確認できない。その縦走路は東西ではなく、南北に伸びている。ということは間ノ岳~三ツ峰の縦走路ではなく、仙丈~三ツ峰の縦走路に違いない。南に進路を取ったつもりが、思ったよりも西へ行ってしまったようである。まもなく間ノ岳と熊ノ平の分岐点に出たが、この頃から風雨が強くなってくる。トムラウシの遭難事故が思い出され、低体温症になることを恐れて、岩陰で雨具の下にセーターを着込んで、腹ごしらえをする。

この頃はまだ大井川を下降する気持ちが残っており、三ツ峰の頂上付近から大井川(厳密に言うと、上部は三国川と言うが)への下降点を探すが、すぐ下からはハイマツが群生していてとても降りられそうもないことから、三国平まで行って、農鳥小屋への巻き道の途中から下降点を探すことにした。

巻き道に進んでからも下降点と思えるところはなく、この悪天を考えると大井川下降はあきらめた方がいいという気持ちに傾きはじめた。そのうちに、大岩が積み重なって雨風をしのげるビバーク地が見つかり、一度はそこでビバークすることも考えたが、濡れた体でビバークするのもいやになり、農鳥小屋でくつろいで寝たいという気持ちが強くなってきた。

やがて大井川下降は完全にあきらめ、農鳥小屋に向かうことにする。途中、近くで何回か雷が落ちて肝を冷やす。小屋には暗くなる前に着いたが、うるさい小屋の主人からはこんな時間に来てと文句を言われる。

素泊まりの小屋には奈良田から登ってきた若者が一人いて、その晩は持参した焼酎を飲みながら、山の話に花が咲いた。

翌朝は天気が回復したが、風は相当強かった。若者が北岳を目指して出発した後、日程に一日余裕が出来た自分は最終バスに間に合えばいいやと、のんびりと奈良田に向けて出発する。

といってもいきなり下るわけではなく、まずは西農鳥、農鳥という3千メートル峰をふたつ越していかなければならない。強風の中で少したいへんだったが、今回最後のピークである農鳥岳に無事登頂し、360度の展望を楽しんだ。特に下の写真にある間ノ岳から北岳のかけての稜線は過去に何度か歩いたことがありますが、また行ってみたいものである。

Photo

大門沢の下降路に入ってからもあいかわらずのんびりムードで、長時間休憩して食事をしたりしていたものだから、北岳小屋から来た人にもどんどん抜かれていく。足が多少いたかったこともあるが、一向にあせることもなく、のんびりと下って大門沢の小屋に着く。

奈良田まではあと2時間くらいかなとのんびりしていたら、小屋に書いてあった案内によると3時間半かかるとのこと。今までのペースでは最終バスに間に合わないことになるので、ややペースを上げて歩いたので、温泉に入る時間まではなかったものの、多少余裕をもって奈良田に着くことができた。

今回、当初の目的である大井川下降はできなかったが、来年以降に再度チャレンジするつもりだ。そのときは、バスの便のいい夏休み期間中を狙い、初日に広河原~両俣小屋経由で仙塩尾根を通って、井川越えから乗越沢源頭付近でビバークして、翌日に大井川の上流を下降して二軒小屋に至るコースが考えられる。

大井川の完全下降とはなりませんが、三国川に直接降りるのは難しいというのが、今回の印象でしたので、確実に行けそうなコースへの変更もやむをえないかなというのが今回の下見となってしまった山行の結論である。

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