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2010年6月22日 (火)

富士山

来月のアルプスのための高所順化と昨年11月に吹雪のため頂上小屋裏のビバーク地に放棄してしまった荷物の回収を目的に富士山に向かう。今年の富士山は例年より雪がだいぶ多いようで、登山競争の練習に来ている人も7~8合目で折り返しているようであった。7合目で休んでいるランナーに話しかけると、一人は初挑戦でもう一人はまだ完走していないとのことである。私が5年くらい前までは出場していて、2勝2敗だというと、「完走者というだけで尊敬しちゃいます」と妙な褒められ方をしてしまった。

8合目を過ぎると、ランナーもいなくなり雪山歩きが始まる。途中に富士山登頂30回の記念レリーフがあった。果たして自分は何回登ったのだろう。登山競争とその練習や高所訓練等で自分もそのくらい登っているかもしれない。9合目に着いたのが4時半で小屋前にテントが一張りある。時間的には私も泊まってもいい時間だが、冒頭に書いた目的のためには、是が非でも頂上まで行かなければならない。

気温も下がってきて時々雪もちらついてくる。雪面もだいぶ堅くなり、ところどころでは強くキックステップをしなければいけなくなる。今までのチンタラした気分からクライミングモードにギアチェンジしたようで、疲れも一気になくなる。

6時前にようやく吉田口頂上に到着。すぐに小屋の裏手に行ってみるが、前回ビバークしたところは窪地であったため、1メ-トル近くの雪に埋まっており、ちょっと掘ってみたがあきらめて、翌朝またトライすることにしてテントの設営に入る。幸い、今日は風も強くなかったが、霧雨状態であったため、フライのない私のテントはたちまち濡れてしまう。薄いシュラフしか持ってこなかったため、寒くて熟睡はできなかった。

翌朝目覚めると、依然霧雨状態のはっきりしない天気である。パッキングを済ませてから小屋の裏手に戻って雪を掘り始めるが、すぐに氷に変わってしまい、回収は無理と判断して下山することにする。放置した荷物は古い装備ばかりなので惜しくはないが、小屋の人に遭難と間違われては困るので、後で連絡だけはしておこう。

下りは最初からアイゼンを着けていく。適度にクラストしているので危険はないが、9合目の小屋まで着くとホッとする。そこで今朝3時に馬返しから登ってきた人と出会う。アイゼンは着けているが、ピッケルはないので、ストックだけで大丈夫かと聞かれる。「基本的には大丈夫だが、滑落した時に止められないので、滑落しない自信があれば」としか答えられない。彼と別れてしばらく降りたところでアイゼンを脱いでしまうが、その先にもまた雪道の下降があった。またアイゼンを履くのも面倒だし、キックステップで降りるのもしんどそうだったので、雪のない夏道の下降路の方を行くことにする。まだ整備されていないので、多少歩きにくかったが、ブルトーザーが止まっている下からは歩きやすい道になっていた。登山競争の帰りにはこの道を2時間くらいで行ってしまうのだが、今日は倍以上の時間をかけてゆっくりと降りてスバルラインのバス停に到着し、今回の山行にピリオドを打った。

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