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2011年6月17日 (金)

道具考

世の中には道具好きな人がいて、知識をひけらかしたりするのをよく見かけるが、自分に関していえば、全くの道具音痴で違いのわからない人間である。趣味の山の道具についてもそうで、山の店に行っても、目当ての品を買い求めたら、すぐに店を出てしまうし、カタログなんぞは見たこともない。

そうはいっても一つの道具を壊れるまで使い続けているかというと、やはり、日進月歩する道具の後をだいぶ遅れてではあるが追いかけて、いつのまにか道具も増えていってしまう。

かつては登山者の魂といわれていたピッケル類も下の写真のように何本もある。

Photo

左の2本はアイスクライミングで使用するバイルというものなので、ピッケルとは異なるが、まあ親類なので、一緒に写真におさめてみた。右の木のシャフトのシモンスーパーEは今となっては、骨董品のようなものだが、たまには現役で使ってやりたいものである。その左のドメゾンのピッケルも30年以上前に買ったもので、当時は左手にアイスハンマー(さすがにその時のシモンのハンマーは行方不明であるが)を持って氷壁を登ったものである。真ん中おシャルレ・アズターは形の良く似たシャルレ・クウォークほどはアイスクライミングでの使い良さはないが、本チャンでの使いやすさでは勝っている。

今回のハンテングリではアズターとドメゾンのいずれを持参すべきかを迷っている。雪の上を歩くだけなら60センチの長さがあり、ストレートシャフトのドメゾンが使いやすいのは言うまでもないが、ハンテングリは急峻な氷雪のルートが多そうだし、たとえ、固定ロープがあるにしても、ユマールを握る手の反対の手は氷雪にアックスを振るわけだから、アズターの方がよいかなとも考えている。

次はピッケルと並んで雪山では重要な道具であるアイゼンである。

Photo_2

右は現在の一般的なモデルであるワンタッチ式のアイゼンである。現在はアイスクライミングに特化した様々なアイゼンも使われているようであるが、アイスクライミングはあまりやらない私はこれひとつで縦走から岩、氷とすべてこなしている。今の人にとってはワンタッチ式は当たり前となっているが、一昔前の固定バンド、さらにその前の一本締め又は二本締めバンドと比べると、冬の烈風が吹きすさぶ中での装着の楽さ加減は言うまでもない。

真ん中のアイゼンは30年以上前のシモンマカルーという固定バンド式のものである。アイスクライミング用として開発され、アイスに対しては絶大な威力を発揮したが、出っ歯と二本目の歯との間隔が狭いため、岩を登っている最中に二本目の歯が岩に当たって、出っ歯が岩からはずれかかったりして恐い思いをしたことを覚えている。

左はサレワの12本爪アイゼンである。前爪が短いので、氷には弱いものの、岩に対してはつま先で登っているのに近い感覚があったため登りやすかった。冬の屏風や一ノ倉を登った時もこれを履いていたようである。もっともその後に登場してきたアイゼンと比べると、さすがに機能面の弱さは否定できず、一時は完全にお蔵入りしていたのだが、ひょんなことから現役復活することとなった。それは何年か前にミディ南壁を登りに行った時に、アプローチに運動靴と組み合わせて使うようになってからである。数時間以内の使用であれば足への負担もほとんどないし、ザックに担いでも運動靴+アイゼンの重量と嵩はわずかで済むのが魅力である。こう見えても、12本爪アイゼンだから急峻な斜面では蹴りこんで登降できるのである。運動靴に軽アイゼンをつけたパートナーが急な雪面を降りられなくて困っていた時も、彼をザイルで降ろした後、前爪を蹴りこみながら問題なく降りてこられたものである。今回の富士山での高所順化訓練でも雪があるのは8合目から上だけなので、写真のトレランシューズとともに使用している(良い子の皆さんは真似をしないようにと書くべきなのか)

これ以外にも前爪のない8本爪アイゼンやX型の軽アイゼンを使用したこともあったが、機能的に問題があるため、長期間は使用しなかったようだ。

最後に紹介するのは山の道具とはいえないが、山や海外で重宝しているポータブルプレーヤーである。特に海外の山では日本語のラジオも聞けないので必須な道具である。以前はCDをウォークマンで聞いていたこともあるが、ディスクを回転させるのにかなりの電力が必要らしく、電池がすぐに消耗したので、ソーラー電池を使用したりしていた。今はもっぱらモバイルMP3プレーヤーである。ディスクを回転させないので、単四1本で10数時間も持ってくれる。以前使用していたのは、音がするだけという代物で、曲の順番はランダムだし、フォルダーが扱えないので、ジャンル分けもできないという問題があったが、幸か不幸か昇天してくれたので、後継機として入手した以下のものは、それらをほぼ解決してくれていて満足のいく製品である。

Mp3

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