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2011年9月 3日 (土)

道東 その4

朝起きると、さほど天気は悪くはなかったので、羅臼岳を登りに行く。例によって鈴と笛を鳴らし続ける。山は強風が吹いていたが、なんとか行動はできる程度。頂上直下で先行する6人パーティーに追いつく。頂上は立っていられないほどの強風なので写真を撮ってすぐに下山を開始。風の弱まる樹林帯に早く降りたかったので、先行パーティーを追い抜いて先を急ぐ。樹林帯まで降りて風も弱まったのでほっとしたが、今度は熊が心配になってきた。追い抜いたパーティーが来るのを待とうかとも思ったが、反対側に降りる道もあるので、必ずこちらにくるかどうかはわからない。そこでまた笛と鈴を鳴らしながら、ゆっくりと降りていく。しばらく降りると、うしろから人の声がして、さきほどのパーティーが降りてくる。そこで彼らに先に行ってもらい、自分はその後をピッタリとついていく。人数が多いから熊に襲われないとは限らないが、自分が襲われる確率が格段に少なくなるのは確かなので、先ほどまでの不安もなくなって、山を楽しみながら下山できるようになる。

下山後、知床五湖に行き、その後カムイワッカに行こうとしたが、砂利道だったので諦める。このあたりには泊まれるところはないので、ウトロまで戻るか、一気に知床峠を越えるか迷ったが、台風が近づいており、明日以降は知床峠越えが出来なくなることも懸念されたので、時間は6時と遅かったが後者を選択することにした。

夜の知床越えは行き交う車も少なく、熊に怯えながらのサイクリングで体力的よりも精神的に疲れるものであった。高度計の高度と道路標示のキロ数を頼りに、あとどのくらいで峠だと自分を叱咤激励してペダルを踏み続ける。30分ごとに休憩したが、たまたま休憩しているときに通りかかった車が止まって、「大丈夫ですか」と声をかけてくれる。そりゃ、こんな真っ暗闇に自転車での知床越えなんて正気の沙汰じゃないと思うのも無理もない。「大丈夫です」と答えると車は行ってしまい、またひとりっぼちとなってしまう。

ようやく峠について、ビスケットをかじって空腹をまぎらわしていると、まわりを数匹のキツネにとりかこまれる。どうやら私のビスケットがお目当てのようだ。人間を恐れていないのか足下まで近づいてくる。キタキツネは有毒な菌を媒介するので、かまれたりしないように、そのたびに威嚇して追い払わなければならず、ゆっくり食べているわけにはいかない。

下りになると、体力的には楽になるが、熊の恐怖は減じることはない。雨で路面が濡れているのでスピードが出せないが、巨体にもかかわらず時速60キロ近くで走れるという熊相手では、下りとはいえ自転車では逃げ切れるものではない。そのため出会う前に笛を吹いて接近を知らせて熊に退散してもらうしかない。

ようやく9時半頃に羅臼に着くが、土曜のせいかホテルは満室である。弱ってしまったが、町外れにライダー専用の泊まり場があったので、そこに泊まらせてもらう。学生3人が先客だったが、そのうちの1人から賞味期限切れのコンビニ弁当を食べてくれと言われたので、遠慮なくご馳走になる。

なかなか大変な1日でした。

(帰京後に以下の写真をアップ)

Photo_6 羅臼岳頂上

Photo_7 熊除け?の先行パーティー

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