« 天王岩 岩トレ | トップページ | GPS付きPDAの復活 »

2012年9月18日 (火)

大井川源流

大井川源流は過去二回、源流に入ることなく失敗しているので、三度目となる今回は絶対に成功させたいという意気込みで臨んだ。

二軒小屋までは別コースを行く仲間のパーティーに同行させてもらう。伝付峠までの道は昨年、自転車で通った時と同じ荒れ具合で復旧はほとんど進んでいない。ただ真新しいペンキやテープによるコース表示はかなり行われているので、廃道にしてしまうつもりでもないらしい。
昨年は二軒小屋まで自転車で正味3日もかかったので、今回1日で行けるかどうか気がかりだったが、3時過ぎには到着し、幸先のよいスタートであった

二日目は、仲間のパーティーと別れて、単独で大井川源流を目指す。古い地図では林道が奥の方までつづいているようになっているが、実際はすぐに林道は消えて川原歩きが始まる。
しばらくは、これといった目標物もなく、GPSも持参してないので、現在位置が全くわからない。所々にガードレールが仰ぎ見えるので上がってみるが、伐採が盛んだった頃にはトラックが行き交いしたであろう林道も、崩落した岩石に埋まっている箇所が多くて歩きにくく、川原のほうが歩きやすいくらいだ。   
途中、数人の釣りびとに出会った後に、ダムに突き当たる。
右側は切り立った岩壁で最初からパス。左側は最初は土壁をトラバースすれば、ダムの上部に出られそうに見えたが、トラバース開始してすぐに危険を感じて引き返し、安全な樹林帯をトラバースするために上部に向かって登り出す。果たしてこれが正解で、正面からは見えなかったが、ダムに接して樹林帯の下までコンクリート壁が設置されていたので、たとえ土壁を突破してもコンクリート壁で行き詰まるところであった。この後はまた歩きやすいところを求めて徒渉を繰り返すだけの単調な川原歩きとなる。
次の顕著な目標は池ノ沢出合なのだが、谷が開けて広くなってきたので、地図から見る限りは池ノ沢出合はそう遠くないはずなのだが、一向に姿を現さない。
いつの間にか、激しい勢いだった水流が伏流となってしまっている。谷が急に開けたためだろうが、これでは炊事ができない。しばらくして再び水が現れたところキャンプ地とする。本日の最低限の目標とした池ノ沢出合までたどりつくなかったが、もう目と鼻の距離なので、明日にしよう。
別コースを行く仲間に焚き火で合図する約束をしたが、彼らが登っている蝙蝠岳は前山に遮られて見えないので、流木集めもせずに申し訳程度の焚き火でお茶を濁す。
P1010129

翌日は30分ほどで池ノ沢出合に着く。今晩到着するであろう仲間のパーティーを石文字で激励する。
次の目標は魚止の滝である。地図で見ると、流れが東に屈曲した所に滝があるようなので、屈曲点に近づくたびに期待が高まったが、何回目かにやっと魚止の滝が現れる。
P1010133
約15メートルほどの滝で、ローブをつければ右側から登れそうだが、今日はもちろん高巻きだ。左側の草付き伝いに行けば問題ない。昨日のうちにできればここまで来たかったのだが、それから見れば半日の行程の遅れである。次の目標は三国沢と名前を変えた本流と支流の乗越沢との分岐点である。ところがその分岐点がどうも判然としない。多分こちらが本流だろうと判断して進んでいくが、ひょっとして支流に迷いこんだのではないかという不安が拭いきれない。ところが進行方向のはるか前方にはゴールとなる稜線直下のトラバース道が見えて、ルートに間違いないことを確信する。
沢は次第に傾斜を増し、水流も細くなってくる。そしてついに大井川の最初の一滴となる地点に到達する。
Photo_2
しばらくは崩れやすいルンゼを登っていくが、やがてハイマツ帯の中に吸収されていく。1時間ほどのハイマツ漕ぎを終わると、トラバース道に出て、大井川源流の遡行は終わりとなる。
Photo
時間は夕方になっており、今夜は農鳥小屋のキャンプ場しか選択肢がないので、小屋に向かう。キャンプ場は3連休のため満員に近い状況であった。

最終日はテントをたたく風雨の音で目が覚める。九州に接近中の台風の影響だそうなので、早いとこ下山した方がよいと暗いうちから登り出す。東側から風雨が吹き付けるが、それほどのことでもない。考えることは同じで、下の方ではライトの列が点々と連なっている。
ここを登っているほとんどの人は白根三山縦走なので、これからのコースは3千メートル2座を登る後半のハイライトに違いないのだが、自分にとっては何回も登っている山だし、今回の場合は単なる下山路としての意味しかないので、早々と済ませてしまいたいところだが、若い時の捻挫の後遺症で二日目から足が痛み出してペースが上がらず、抜かれっぱなしになる。最終バスまでは十分時間があるので、マイペースでゆっくりと登っていく。
大門沢の下降点から少し下って樹林帯に入ると、風の影響を受けなくなって楽になる。
奈良田に着くと、最終バスまで2時間近くあったので、町営の温泉に入り、ビールを飲んで時間を過ごす。

大井川源流は沢登りというよりも沢歩きの領域に属していて、登攀的要素を求めるとガッカリするが、太古の匂いに満ちた奥深い自然を楽しみたい人にはうってつけである。

|

« 天王岩 岩トレ | トップページ | GPS付きPDAの復活 »

歩き」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 大井川源流:

« 天王岩 岩トレ | トップページ | GPS付きPDAの復活 »