カルカッタ1日目
夜行列車は朝のカルカッタ(現地ではコルカタ)ハウラー駅のホームに入って行く。デリーから始まった今回の旅も、とうとう東の端のカルカッタに到達した。
駅から外に出ると、タクシーの客引きにとりかこまれるが、それを無視してフェリー乗り場に向かう。ガンガの下流をフェリーで横断しようというのだ。
ガンガの支流であるフークリー河(本流はバングラデシュで河口に達する)は、ベナレスあたりの本流と比べても狭いようで、大河を横断するというイメージとは遠く、ほどなく対岸に達する。そこから遠くに見える搭を目印に歩いてバスの発着場に着いた。ここに来たのには訳がある。
当初計画段階でカルカッタを訪問地のひとつに選んだのは、そこが(たとえ支流であれ)ガンガの河口であると思っていたからである。ところが、実際の河口は100キロほど南にあり、河口にある島には毎年1月にお祭りが行われるガンガサガールというヒンズー教の聖地があることがわかった。ここで想像力を働かして見ると、33年前にガンガの源頭であるヒンズー教の聖地ガウムクに行っており、今回のベナレスが中流の聖地、ガンガサガールが河口の聖地となって面白いかなと思った。ところが、ガンガサガールの情報が乏しく、ガンガサガールに向かうバスなど皆目見当がつかないので、ガンガサガール行きを断念して、カルカッタ宿泊の目的を最後のハードな行程であるネバール横断にそなえての心身のリフレッシュと位置づけることとした。そのため、ホテルも今までよりはランクを上げ(と言っても、一万円程度の中級クラスに過ぎないが)、食事も高級レストランでとるなど、今までとは様変わりである。
まずは昼食であるが、インド歌謡の実演付きのベンガル料理である。基本はカレーであることに変わりはないが、具が海鮮となることに特徴がある。自分はカニを頼んで大失敗。甲羅のままくるから、食べにくいったらありゃしない。魚にしときゃよかった。両手をカレーだらけにして大奮闘する羽目に。まあインド人も右手だけだけど使って食べてるんだけどね。ここで不可解なことが発生。ミネラルウォーターを頼んで係の人がミネラルウォーターのビンを取り出そうとしたら、別の人が制止して水差しを持ってきてグラスに注ごうとする。ミネラルウォーターかと確認すると、そうだと答える。そういわれちゃんとどうしようもないんだけど、他のテーブルではミネラルウォーターのビンがおいてあるんだけどなあ。一流レストランだから信用するしかないし、万一生水だとしても、A型肝炎の抗体はもってんだし、その他の雑菌についてもインド入国後半月たって、ある程度抵抗力もついてきているから大丈夫だということにしておこう。
次に夕食はまさかまさかのインドでのビフテキとなった。ずっと食べたかった割にはあまりうまくはなかった。やはり日本のビフテキとくらべちゃうんだろ桛、な。でも、これで気が済んだ。
食事ばかりをしていたわけではなく観光も多少はしてきた。時間が前後するが、まず昼食後に、ホテルの向かいにある東洋一の規模といわれる博物館に行ってみると、なんと改修中で休館であった。今回の旅行では4回連続の空振りである。次にカルカッタの守り神となっているカーリー寺院にも行ってくる。寺院に近づくと、いろいろと説明してくれる人がいる。最初は親切なだと思ったが、だんだんうっとおしくなる。ガイドブックを見ると、説明後にガイド料を請求してくるとある。やはりそうか。それからは彼を無視するが、やはりついてくるので外にでてしまう。すると、山車のようなものを担いだ若者でいっぱいである。朝、喫茶店で隣に来た若者が今夜9時に川でお祭りがあるといってたが、きっとそれと関係があるのだろうと思いながら立ち去った。
夕食後に朝教えられたお祭りを見に川にむかった。すると川の方から山車のようなものを担いだ若者たちが次々にやってくる。しばらくはそのまま川の方へ行きかけたが、結局彼らの後をついていくことにした。だいぶ歩いて、彼らの集合場所に着いた。深夜だというのに大音響の音楽(お祈り?)が鳴り響いている。なにか始まるのかなと思ったが、食事が出されるだけだった。そこで帰ることにしたが、近道のつもりで別の道を帰ってみた。そちらの道からも集合場所を目指す若者たちが次々とやってくる。行きと同じくらい歩いてもぜんぜん帰りつかない。どうやら道を間違えたようである。最後はタクシーのお世話になって、日付のかわ直前にホテルに帰り着いた。とんだアルバイトを強いられてしまった。明日はおとなしくしてよう。
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