インド再入国
いよいよネパールともお別れである。ドルやユーロは別として他の通貨の場合は、いつも残り具合により、使いきるか、再両替するか、次回訪問用として持ち帰るかのいずれかを決めるが、使いきるとした場合には往々にして無駄な買い物をしてしまうものだった。だが、今回は225ルピーしか残ってないので、国境まではタクシーならば交渉次第でなんとか足り、サイクルリキシャなら十分おつりがくるはずだ。もっとも四キロ程度なので歩けないこともないが、雨も降っていることだし、今日の行程は不透明で無駄な時間は使いたくないので、最低でもサイクルリキシャで行っておきたい。
ホテルのチェックアウトの際に50ドルの支払に対して100ドル紙幣を出したら、釣りがないという。どの店でもそうだが、釣りは小銭は金庫にしまっておくのか、支配人等が管理しているらしい。弱ったなと思ったが、インドルピーでもいいというので事なきをえた。バイラワでインドルピーが使えるというのは本当だった。インドルピーは国外持ち出し禁止のはずなのにどうなっているんだろう。
ホテルから道路に出ると、いつもはあんなにうるさくつきまとうサイクルリキシャの姿が全然見えない。仕方なく国境に向かって歩き出す。時々通るサイクルリキシャも客が乗っているのばかりである。やっと空のが来たと思ったら、盛んに時計を気にして、結局は乗車拒否にあってしまった。きっと何か用事があって国境まで行っていると間に合わなくなるのだろう。丁度反対から来た空のをつかまえて国境までいくことにした。100インドルピーまたは200ネパールルピーということでネットの情報よりもかなり高かったが、手元のネパールルピーをほぼ使いきれそうなので、値下げ交渉はしなかった。
リキシャは国境をめざして南に向かうのかと思いきや、逆戻りをしていく。ホテルの前を南下する道は幹線道路から外れているので幹線道路に戻るらしい。歩いた分だけ損してしまったらしい。やがて雨も上がり、30分ほどで国境の町スノウリに着く。
インド東部の国境越えと違って、こちらは遮断機があるだけで踏切のようだ。出国手続きをしていると、流暢な日本語を話す人に連れられた日本人カップルが入ってくる。泊まったホテルの人が付き添いに来てくれているらしい。初めての国境越えらしいので、先輩ぶってアドバイスをしたりする。
ネパール側の出国手続きはどういうこともないが、問題はインド側の入国手続きである。というのは、数年間に新しい規則ができて、インド出国後2ヶ月以上経過しないと再入国できないということになったが、その規則は昨年廃止されたのである。ただその廃止が地方の現場まで浸透されてないと、私の場合にはトラブルとなる可能性があるのである。もっとも2ヶ月ルールそのものが現場には浸透していなかった可能性もあったのだが
結果はなにももんだいなく入国できた。後はゴラクプールまでのバスを見つけることだ。バス乗り場を尋ねると、「バスはない。タクシーに乗れ」と言われた。聞いた相手が悪かった。悪徳商人の国に来たんだ!気を付けなくっちゃ
少し歩くとバスが前方に止まっているのが見える。すると乗り合い自動車というのか、ミニバスというのか知らないがゴラクプールまで200ルピーで客引きをしてたので、バスで行ってもそんなものだろうと彼の車に乗り込む。2時間ちょっとでゴラクプールに着く。もうこからは鉄道でデリーに戻れるのだ。だが、もう一仕事残っている。最後の巡礼地クシナガル行きである。釈迦の涅槃の地を訪れることによって、今回の巡礼の旅も完結するのだ。
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