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2013年8月25日 (日)

JR大回り

JR大回り
今日の天王岩クライミングは雨で中止となったので、前から一度やってみたいと思っていたJR大回りにトライしてみた。
大回りというのは、鉄道ファン(鉄ちゃん)には親しまれている方法で、JRが大都市近郊路線と定めている区間については、実際の乗車経路に関わらず、最短経路で運賃を計算するという規則を利用して、最短経路の運賃で大回りの乗車をして、乗車区間の長さを競うという遊びである。ただいくつかの条件があって、①途中下車ができない②同じ路線を重複して通らない③定められた区間外を通らないといったことで、これに違反すると実際の乗車区間の運賃が適用されるというものである。別に違反行為ではなく全くの合法行為なのだが、自動改札口に最短経路の切符を投入しての下車は経過時間オーバーの場合はできないということと、車内検札があった場合には大回りをしている旨を説明しなければならないという煩わしさがある。これに対してよく似た制度であるが、スイカ利用可能区間における大回りの場合の下車では経過時間の制限がないらしく、車内検札の際に説明する必要もないということで、今回はこちらを利用することとした。ただ鉄ちゃんではないことを自認
している自分は、乗車区間の長さを競うつもりはないが、JR全線乗車を目指している関係で(これだけで十分鉄ちゃんだと言われてしまうかもしれないが)、関東地方の未乗車区間のうち、東金線と両毛線の乗車をただ同然で果してしまおうというのが目的である。なおスイカ利用可能区間では千葉県の久留里線も未乗車であるが、こちらは行き止まりの路線であるため、今回は乗車の対象とならない。

7時にクライミング中止の旨を参加者全員に連絡してから家を出る。駅前で食事をするか、買い物をしようかとも思ったが、その5分、10分の遅れがへんぴな路線での1時間、2時間の遅れにつながるかもしれないと考え、阿佐ヶ谷駅ホームの自販機の飲み物で我慢して7時16分発の東西線に乗車する。途中、中野、お茶の水、錦糸町で快速と各駅停車の乗り換えを行って、千葉に8時25分に到着し、8時33分発の外房線に乗り換える。大網に8時58分に着くが、東金線への乗り換え時間が3分しかないうえ、ホームが遠くて少々あせる。ここまでの乗り換えは5回となったが、いずれも乗り換え時間が短かったために朝食は取れず仕舞いであった。東金線の終点の成東着は9時22分と近く乗り換え時間も5分あるので、売店でなにか買えるだろうと期待する。ところが売店は改札の外にしかなく、改札を出てしまうと大回りは成立しなくなるので、ホームにある自販機のアイスクリームを朝食代わりに買って銚子行きの総武線に乗車する。
同一路線を重複乗車しないようにするためには終点の銚子の一つ手前の松岸で成田線に乗り換える必要があるが、松岸到着が10時11分で成田線の松岸発が10時31分と待ち時間が20分もあるが、松岸駅のホームに売店がある可能性はゼロに近いので、ルール違反ではあるが、銚子まで行ってしまい、10分の待ち合わせで、当初予定と同じ電車で成田まで行くことにした。まさか銚子駅のホームに売店がないということはあるまいと思ったのだが、そのまさかが現実になってしまった。やはり売店は改札の外でホームには飲み物とアイスクリームの自販機しかない。さすがにまたアイスクリームを食べる気にもなれず空しく引き返す。まあ待ち時間が短縮しただけでもよしとするか。
成田には11時43分に着くが、我孫子行きの成田線には2分しか乗り換え時間がなく、またまた焦る。同じ成田線なのだから直通にするかホームを隣り合わせにしてほしいものだが、銚子からの成田線はほとんどが千葉行きのようで、我孫子行きの成田線はローカル線扱いのようだ。焦っていたのでよくはわからなかったが、成田駅のホームにも売店はなかったようだ。乗車して間もなく正午となり、朝食抜きが決定的となった。大回りの一番の障害は食事の確保であることを実感した。次の乗換駅の我孫子では乗り換え時間が20分と十分あるのでホーム又は駅の改札内に売店があることを祈ろう。
我孫子駅には12時26分に到着。ホームには運よく立ち食いそばがある。やれうれしやと思ったのもつかの間、隣のホームに勝田行きが入線するとのアナウンスが。先ほど調べたときは20分の乗り換え時間のはずだったのに・・・。食事をすべきか乗るべきか暫し迷う。ただここで食事をしないと、どこで食事ができるかわからないし、後の電車で行っても最終の乗り換え電車は同じ電車になる可能性もあると考えて食事をしていくことに決めて天ぷらそばを食べて、当初予定どおり20分後の電車で行くことにする。ただ後で調べ直すと、この20分の遅れが自宅に帰るには50分の遅れにをもたらすことが判明した。まあ、この程度の遅れは許容範囲内だし、食事も取れて、帰りの時間の目処もついたので、これからはあまり時間のことは気にせずにのんびりしようと気持ちを切り替えた。
友部には14時6分に到着。ここで水戸線に乗り換えるのだが、隣のホームとなっているので楽だ。16分の待ち合わせで水戸からくる電車に乗車する。最初の駅は笠間である。ここは息子が小さい時に一緒に来た記憶はあるが、息子の話では、そのあとに小山経由で帰ったとのことなので、水戸線は乗車済としてカウントはしていたものの、自分の記憶がおぼろげなので、いわば疑惑の乗車済として考えていたが、今日の乗車により、疑惑が晴れての正真正銘の乗車済路線となった。
小山には15時27分に到着、ようやくゴールが見えてきた。小山駅は12分の乗り換え時間があるので余裕綽々であったが、両毛線のホームまではかなり遠くて5分くらいはかかったので、乗り換え時間が短い場合にはおおいに焦るところだ。
両毛線は我が家からだとかなり遠く、どういう機会に行こうか悩んでいたところである。というのは、私のJR全線乗車にはルールを決めてあって、それは単に未乗車区間を乗車済とするためだけに乗車することはせず、必ず別の目的とひっかけて、ついでに乗車してくるというものであるが、両毛線の場合にはなかなかそれと引っかける別の目的として適当な物が見あたらなかったからである。両毛線は関東北部の山が間近に迫る田園地帯を行くもので観光路線としてしても十分楽しめるところである。途中の岩舟駅の先で、石切場の跡であろうか、かなりのスケールの岩肌が現れて目を見張る。こういうところはクライマーの性とでも言おうか、普通の人にはまず理解してもらえないところだと思う。
17時36分に高崎に到着。4分の乗り換え時間で上野行きに滑り込み、後は勝手知った高崎線で帰るだけである。まだしばらく時間はかかるがもう終わったようなものである。赤羽、池袋と乗り換えてゴールの高田馬場には19時46分に到着し、無事スイカで改札口を出る。差し引かれたのは当たり前だが160円だけだった。さすがに12時間乗りっぱなしで少々疲れた。

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