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2014年3月23日 (日)

鹿島槍東尾根敗退

鹿島槍東尾根敗退
鹿島槍は何年か前に北壁を目指して天狗のコルまで天狗尾根を登って以来である。春の締まった雪を利用して一気にピストンするつもりだったのだが

天候不順が予想されたため決行するかどうかためらわれたが、初日の悪天は避けられないとしても二日目の天気は午後は回復する見込みがあるものの午前中は微妙なため、とりあえず出掛けて頂上アタックの可否は現地で判断することとした。

朝7時過ぎに富山からやってきたTさんと合流して3人で林道を歩きだす。1時間ほどで東尾根の取り付きに着くが、そちらの方にもしっかりトレースがついていたのでホッとする。取り付きから急登が続くが、他のパーティーと前後して登っていくので気が紛れる。傾斜がやや落ちてくると森林限界が近くなり、尾根も痩せてくる。次第に風も強くなり冬山の厳しさが身に滲みてくる。

一ノ沢の頭には3時に着き、ここにテントを張ることにする。さらに上部を目指した他パーティーも深雪に行く手を阻まれて引き返したため、この日東尾根に入った4、5パーティーはすべて一ノ沢の頭付近に幕営することとなった。

テント設営中にますます風が強くなり、スノーバーとピッケルでテントが吹き飛ばされるのを辛うじて防ぐ。不注意からシートを飛ばしてしまい、シートなしで一夜を明かす破目に。テントの中に入っても猛烈な風でテントが潰されるんじゃないかと思われるほどポールがしなり、全くくつろげない。もう体力的に冬山は無理なんじゃないかと弱気にもなってくるが、今は無事にパーティーが下山することが先決た。

うとうとしながら長い夜を耐え、明け方に外に出てみると、天気は回復しているもののおびただしい積雪量であり、ラッセルの労力及び時間と雪崩の危険を考えると下山以外に選択肢はなかった。下山となれば急ぐ必要もないので、完全に明るくなってから起き出す。他のパーティーもみな下山と決めているようだ。ゆっくり出かけたほうがトレースが利用できるというずるい考えもあって9時過ぎに下山を開始する。

樹林帯に入るまでは急峻な痩せ尾根が続くので慎重に降りていく。樹林帯に入れば後はチンタラ降りていくだけだ。後立山の山々の素晴らしい眺めを楽しんだりしているうちに林道に降り立つ。駐車場には2時過ぎに着き、大町温泉に立ち寄って、昨日とは別世界のようなくつろいだ気分を味わってから高速バスで帰京する。

今回の下山は納得ずくであり、悔しさは全くないが、もう少し条件の良い時期に再度トライしてみたいという気持ちがするのも否めない。

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