天竜浜名湖鉄道
家内の実家に不幸があり、昨日から名古屋に来ていたが、無事葬儀も終わり午後から帰れることになったため、新幹線を使わずに新所原からは前から気になっていた天竜浜名湖鉄道(旧国鉄の二俣線から引き継ぎ)経由の在来線で帰ることにした(JR部分は18切符利用)。
まずは金山駅から豊橋行きの快速電車に乗り込む。乗車してしばらくはほぼ満席状態だったが、大府駅あたりから乗客は減り、安城あたりではがら空き状態となる。安城は子供の頃は「日本のデンマーク」と教わったものだが、今は家がびっしりと建てられて、かつての牧草地の面影はない。岡崎、蒲郡といった若い時に名古屋に勤務していた頃に慣れ親しんだ地名を通り過ぎると乗り換えの豊橋駅に着く。いつもは新幹線であっという間に通過する所を在来線でのんびり行くのもいいものである。
豊橋駅からは二駅で天竜浜名湖線線の始発駅である新所原である。途中の二川駅の少し先からは名古屋に住んでいた頃に登ったことのある立岩の岩場が見えてきて懐かしい。新幹線からも見えるのであるが、在来線からの方が間近にゆっくりと見えるのがよい。
新所原でお目当ての天竜浜名湖線に乗り換える。昔は国鉄だったが、今は私鉄になったため18切符では乗れず、終点の掛川までは1450円の料金がいる。2時間近くの乗車時間となるため、飲食物を買おうとしたが、切符売り場を兼ねている販売所には誰もいなかったため、切符と缶コーヒーを自販機で買う。
新所原を出発してしばらくすると浜名湖の湖岸を走るようになる。JRは湖の南側を通過するのに対して、今回は湖の北西部を通って見慣れない景色が続くためシャッターを切り続ける。
やがて電車は浜名湖を離れて車窓を眺める楽しみもなくなっていくが、夕闇に包まれる時刻と重なるので好都合である。天竜川を気づかぬうちに渡ってしまうと、浜松からやってくる遠州鉄道の終点である天竜二俣駅に着く。沿線では掛川に次いで大きな町のようである。ここまで来ると終点の掛川までは一足である。
掛川駅からはまた18切符の旅が始まるが、在来線でも何度も乗っている区間のため目新しいこともなく、退屈な旅を4時間あまり続けて帰路に着いた。
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