最後の高所順化トレーニング
マッターホルンに向けての最後の高所順化トレーニングに富士山を登ってきた。本当は頂上で一泊した方が効果があるのだが、諸般の事情で日帰り登山となってしまった。その代わり、荷物が軽い今回はスピード登山にチャレンジしてみることにした。昔、富士登山競争に出ていた頃は、富士宮五合目よりも150メートルほど低い佐藤小屋から頂上まで2時間ちょっとで登っていたので、体力の衰えた今は、3時間を切ることを目標とすることにした。
小雨の降る富士宮登山口を6時半にスタートする。今回は二人の仲間と一緒に登ることになったが、自分の目的を告げて先行させてもらう。途中、雪が激しく降ってくるようになり、登頂を断念せざるをえないかとも思われたが、それ以上強くはならず、なんとか登高を続けることが可能となった。
後続の仲間はいつしか視界からは消え、先行する登山者をごぼう抜きして山頂に到達する。ノンストップで歩き続けたお陰で2時間45分と目標としていた3時間を切ることができた。今回の1時間当たりの獲得標高は500メートルで富士登山競争時の700メートルにははるかに及ばないが、現状の力ではこんなものだろう。
小屋陰で風雨を避けながら後続者を待っ。40分待って1人が到着したが、もう1人はさらに30分待っても現れない。寒さに我慢できなくなったので、とうとう降りることにした。しばらく降りると遅れていた仲間が登ってくる。なんでも睡魔に襲われてしばらく眠っていたとのこと。もうひとりの仲間が登り返して山頂まで同行することになったが、私は体の寒さが抜けてないので、また寒い山頂に向かう気にはならず、先に降りさせてもらい、風雨のしのげる八合目の小屋陰で二人の到着を待っ。
やがて二人がやってきたので一緒に下山するが、登りと違い、二人に追い付くのに苦労する。それでも下りはあっという間に五合目に着くことができた。ここで、固定ローブでの登降の練習を終えて今回のトレーニングはお開きとなる。昨年から続けてきたマッターホルンに向けての準備は一応全て終えることとなった。後は本番を迎えるだけだ。
| 固定リンク
コメント