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2015年11月16日 (月)

中国脅威を振りかざしたシーレーン防衛論の誤り

集団的自衛権の必要性として法案審議の初期においてはイランによるホルムズ海峡封鎖に備えるこてが主張されたが、当のイランから封鎖意図はないことが表明される等、その主張の非現実性が明らかになったため、審議終盤には安倍晋三自らその主張を撤回したことは記憶に新しい。ところが、南シナ海での米中緊張高まりとともに中国脅威を振りかざしたシーレーン防衛論として集団的自衛権を行使して日本も同海域に艦船を派遣すべきだという意見が浮上してきたが、この主張には二つの誤りがある。
ひとつは、たしかに南シナ海は日本にとって有力なシーレーンではあるが、それが唯一ではなく、インドネシア諸島を経由してフィリピン東方を通過するルートも多少は遠回りかもしれないがあるからである。南シナ海であれば、中国が制海権を握ってシーレーンを封鎖することも可能かもしれないが、西太平洋において米軍を抑えて中国が制海権を握ることはあり得ないからである。

二つ目は、日米との全面戦争といった事態にならない限り、経済的要因から中国がシーレーン封鎖を行うことは考えられないからである。なんとれば封鎖の対抗として中国の貿易の1位と2位を占める日米による経済制裁が行われれば、中国経済は大打撃を被ることになるのは確実であり、そんなリスクを冒してまでシーレーン封鎖を行うことは考えられないからである。また日米との全面戦争も非現実である。なぜならば、経済的要因の他に軍事力において、中国は軍備を急ピッチで拡張しているとはいえアメリカが圧倒的に優勢だからである。

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