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2015年11月12日 (木)

闘いの展望

多くの市民運動の中で今現在、自分が最も関心を持っているのは安保(戦争)法制廃止、辺野古埋立阻止そして脱原発であるが、このうち安保(戦争)法制廃止に向けては方向性は明快である。参院選そして次の総選挙で今の野党が過半数さへ取れれば、集団的自衛権の閣議決定の取消しと安保(戦争)法制廃止法案を成立させればいいだけだからである。そして野党の選挙協力さへ実現できればその可能性は高まるのだから、市民運動として今もっとも望まれるのは、集会、デモその他によって野党に対して選挙協力を実現するように野党(特に民主党右派)に圧力をかけることに集約されるだろう。

これに対して辺野古埋立て阻止は与野党逆転を果たしても実現は困難であろう。なんとなれば、民主党自体が政権にあったときに迷走の末に普天間基地の辺野古移設を容認してしまった経緯があるからである。また本土及び沖縄でいかに運動が激化しようとも、安倍政権が方針転換するとも思えない。国民の大多数が反対し、国会周辺で空前の反対運動が盛り上がっても一切無視して安保(戦争)法制を成立させてしまう安倍政権だからである。このように考えると八方塞がりのように思えてしまうが、ひとつだけ道がある。それは沖縄での闘いをさらに押し進めてアメリカに海兵隊の沖縄撤退を決断させることである。

沖縄返還時にアメリカは海兵隊を撤退させるつもりだったが、日本政府の強い引き留めにより駐留を継続させたという最近公開された公文書でも明らかなようにアメリカにとっては沖縄に海兵隊を駐留させなければならない戦略上の必要性は乏しく、ただ日本側からの協力があって、沖縄は居心地がいいから駐留し続けているといっても過言ではないのである。よく沖縄の地理的条件ということが言われるが、尖閣防衛に関しては自衛隊がその任にあたり、海兵隊は無関係であることは日米で合意済みであるし、台湾有事の場合を考えても、沖縄の海兵隊を海上輸送する艦船は沖縄にはなく、佐世保から艦船を廻さなければならないことを考えると、グアムに海兵隊を置いた場合に比べた優位性は全くないと言える。これに対して嘉手名基地は米軍の極東戦略の要となっており、アメリカにとっては絶対に手放せないものであるが、辺野古埋立て反対の運動が盛り上がって、それが嘉手名基地反対の運動に飛び火することをアメリカは最も怖れている。であるから沖縄での辺野古埋め立て反対の運動がさらに盛り上がれば、アメリカが海兵隊の撤退に動き出す可能性は十分考えられるので、沖縄での運動を一層盛り上げて行く必要がある。もちろん運動の主体は沖縄住民でなくてはならないが、それを支援するために本土からの応援もやはり必要となるであろう。またアメリカからの海兵隊撤退の申し出に対しては日本政府は引き留めにかかるであろうから、そうさせないように本土での運動を盛り上げる必要があることはいうまでもない。

原発に関しては、重要なベースロード電源であると位置付けている自民党以外の政党は程度の差はあれ脱原発を主張しているので、政権交代さへ行われれば、脱原発の方向には進むであろう。しかしながら脱原発の道は容易ではない。私が参加する集会デモでも原発再稼働絶対反対が叫ばれるが、つなぎ電源としての再稼働容認という主張は当然のことながら全くなされない。その根拠としては先日の川内原発再稼働まで一年以上に渡って原発なしで乗り切れたことがあげられるのだが、これは少々乱暴な議論であると思う。老朽化した火力発電所をフル稼働し、巨額のLPGガス代金を海外に支払い、二酸化炭素を撒き散らしてなんとかやりくりしたものであり、こんなことは何年も続けられるものではなく、再生可能エネルギーが完全に軌道に乗るまでは、つなぎ電源としての原発再稼働も容認せざるを得ないのではないかと思われる。ただ脱原発の運動を行う際に、どの原発はつなぎ電源として再稼働は容認するなどということは運動論としてはなりたたないと思う。運動としてはすべての原発再稼働を反対する中で、政府が脱原発の方針にある限りは、その脱原発のスケジュールに従って、相対的に危険性の少ない(=反対運動の弱い)原発のみを稼働させていくだろうから、運動側は伊方原発のような(中央構造線上にあって地震の被害を受けやすく、過去に何度も近くに米軍機が墜落している等の)危険性の高い原発に対して猛反対をしていきさえすればよいのではないかと思われる。

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