« パリのテロに思う | トップページ | 今年三度目の関西詣 »

2015年11月19日 (木)

子供の甲状腺ガンの多発

子供の甲状腺ガンの多発が福島県で多発しており、裁判にもなっているが、それに対して原発事故の影響だという意見とそれを否定する意見が今朝の朝日新聞に出ていたが、否定する側の国立ガンセンターに所属している人の意見を読んで唖然としてしまった。要旨は以下の通りである。

「発症率と放射能濃度との関係はデータが少ないので、疫学的には証明できない。事故から発症までの期間が短く、チェルノブイリと比べて放射能濃度も低いので、発症率の高さは過剰診療が原因と考えられる」というものである。ここでいう過剰診療とは精密な検査を行うことにより、通常の検査では発見できないものまで発見してしまうことを言うらしい。

発症までの期間が短いことやチェルノブイリに比べて放射能の濃度が低いことについてはなんら根拠が示されておらず、恣意的なものと疑われてもやむを得ないし、疫学的な結論を出すのであれば、周辺の放射能濃度が相対的に低い地域での発症率を調べるべきなのに、それを行うと過剰診療を引き起こすから調べるべきでないという。これは論理の破綻以外のなにものでもない。「それでも科学者の端くれか?恥を知れ!」と言いたくなる。厚労省からの圧力があり、問題を闇に葬ってしまおうという魂胆がありありである。その後に、今の調査自体は今後も継続すべきであると書いてあるところに、かろうじて科学者の良心が垣間見られるが、もっと良心を大切にしてほしい。この意見を読んでも論理の破綻に気づかない人はよほどの節穴の目を持っているとしかいいようがない。

国は従来の安全基準である1ミリシーベルを無視して20ミリシーベルまでの地域には避難者を帰還させ、帰還しない者に対しては、家賃補助を打ち切ろうとしている。20ミリシーベルというのは原発作業員の安全基準であるのに、そんなところに子供を住まわせようとしている。これは被災にあった人を切り捨てる棄民以外のなにものでもない。櫻井よしこをはじめとする御用評論家は20ミリシーベル以下であれば安全だという大合唱を行って国のお先棒を担いでいるが、そんなことは自分が20ミリシーベルの地域で生活してから言えといいたい。

安倍晋三はオリンピック招致の演説で福島はアンダーコントロールであるという大嘘を世界についたが(汚染水が日々溜まり続け、格納容器の中がどうなっているかわからないにもかかわらずである)、福島の事故はなかったことにしてしまおうという策謀は絶対に許してはならない。

|

« パリのテロに思う | トップページ | 今年三度目の関西詣 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 子供の甲状腺ガンの多発:

« パリのテロに思う | トップページ | 今年三度目の関西詣 »