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2016年3月 6日 (日)

櫛形山

櫛形山
南アルプス前衛の山はアプローチが不便な山が多い。200名山にも選ばれている櫛形山も同様なため、車が利用できない自分は自転車を利用することにした。出発点となる身延線小井川駅から登山口の県民の森までは14キロ程度だが、後半は登りとなるので一時間半くらいかかるかなと思ったのが甘かった。後半6.5キロからの標高差は約600メートル近くあり、勾配率10%近い急坂が延々と続く。県民の森で昼食をとろうと何も食べずに進んだせいもあり、しゃりばて状態となってしまい、山に登る前に動けなくなってしまっては何にもならないので、素直に自転車を降りて引いて行くことにした。

結局、県民の森までは予定の倍以上かかって2時前にようやく到着する。行程が遅れ気味なので菓子類を少し口に入れただけですぐに出発する。ここから山頂までは標高差は1200メートルあるが、毎時500メートルの高度を稼ぐペースで行けば四時半には登頂できるだろうと目論む。期待した南アルプス方面の展望は深い樹木に阻まれて全くない単調な道を黙々と登る。今回は山頂への最短路である中尾根を利用しているのだが、山頂へは遠回りとなる北尾根の途中にあるアヤメ平の表示がやけに多い。アヤメのシーズン中はかなりの見物者で賑わうらしい。もっとも最近は鹿の食害もあって昔の見事さは見る影もないらしいが。

前半は順調に高度を稼いだが、後半になって無理したツケがでたのか、両太ももに痙攣が走るようになり、雪も現れてところどころ潜ったりもしたのでペースが落ちてくる。予定の登頂時間である四時半は難しくなってきたが、帰りの最終電車を調べると5時登頂でも間に合いそうだったので、5時をタイムリミットとして歩き続ける。

5時は回ってしまったが、GPSで調べると頂上は目前だったので、ここまで来ながら引き返すのは悔しいと登り続けて、タイムリミットを多少オーバーして山頂に達する。南アルプス方面の眺めが樹木に遮られているのは相変わらずであるが、富士山が望めたのは救いであった。

登山口まではノンストップで降りるつもりだったので、食料と水分を補給してから下山を開始する。山頂付近には雪はなく、踏みあとも判然としてなかったが、登ってきた道だからと遠くの赤布を目指して踏みあとも探さずにどんどん下って行った。ところが、赤布も途中でなくなってしまい、あたりには踏みあとも皆無である。GPSで調べた現在位置もおかしい。道を間違えてしまったのは明らかだった。夜の帳が降りる前に正しい道に戻らないと厄介なことになる。ここは下手に動き回るよりも、遠回りとなるが、頂上に戻るのが得策であると判断して登り出す。もう登りはないと気を緩めていたのに、また急な登りとなって太ももの痙攣が再発する。だましだまし頂上まで戻って、今度は慎重に踏みあとを探しながら下っていく。やがて雪が現れるようになると踏みあとも明瞭になってくる。

しばらくは問題なく下って行ったが、無人小屋のところまで降りてくると雪がなくなり、踏みあとも判然としなくなってくるので進路を悩むようになる。ただ足元には市街地の灯りが見えてくるようになったので、ついそちらに引きずりこまれてしまったが、GPSで確認すると、先程の小屋のところからコースは90度屈曲して北に向かっていることがわかったので、左手に見える尾根を登っていくと、雪の中に踏みあとが見えたのでホッとする。山頂付近での道迷いと合わせて1時間程度は時間をロスしたようだ。

ここから先は道に迷うようなこともなく、特に中間点付近の林道を横切る所まで来れば、後は雪も消えて道もしっかりしたものになることはわかっていたので、気楽にかけ下っていく。8時ジャストに登山口に降り立ち、大急ぎで自転車で下る準備をする。行きはストックをザック取り付けたのだが、時間を節約するために背負ったザックと背中の間に差していく。

最終電車まで1時間ちょっとだが、前半は下りオンリーなのでなんとか間に合いそうに思えた。もっとも夜間での転倒を怖れてブレーキをかけっぱなしにしたためさほどスピードは出せなかった。それでもコースの半分ほどはノンストップで来ることができたが、赤信号で停車した時に現在位置を確認すると、道を間違えていることが判明した。

車の場合はGPS地図を見ながら運転出来るが、自転車の場合は停車して確認しなければならないので、なかなか選択経路通りに進むことが難しい。また選択された経路が富士川を渡るルートは徒歩ルートにもかかわらず自動車専用道路となっている。行きは大きく迂回して一般道を通ったが、帰りは時間の余裕がないので迂回路を利用したくないため、自動車専用道路でも自転車が通行可能な道があるはずと探してみると、橋のたもとに階段があって橋の両脇に自転車と歩行者用の道があることがわかった。階段横のスロープを自転車を降りて登り下りしたが、どうもその際に背中に差したストックを落としてしまったようだ。ストックを破損したりなくしたりしたのはこれで三本目でどうもストックとの相性はよくないようだ。

橋を渡り終われば小井川駅は間近なのだが、最終電車の時間までは5分しかなくなってしまった。自転車をを分解して袋に収納する時間を考えるともう無理だと判断して甲府駅の最終電車にターゲットを切り替える。こちらの方も最初は十分間に合うと思ったのだが、道を間違えたり、工事区間で長時間待たされたりして、甲府駅に着いたのは最終電車の発車時間と同時であった。自転車を輪行して改札口に向かうと、次は大月行きの最終で、大月から先への接続はないということである。この電車に乗ってしまうと大月に着くのはだいぶ遅くなりそうだし、ホテルを探すなら甲府の方が好都合ということで、甲府駅の近くのホテルに泊まることにした。その晩は疲れすぎたせいか熟睡はできなかった。

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