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2016年12月 3日 (土)

北上川 1日目

JR東日本が旅客の閑散期に発売している大人の休日倶楽部パスを利用して、日本第5位の河川距離を誇る北上川を河口から水源まで自転車でツーリングする旅に出た。北上川の河口は元々は石巻で、そこから仙台湾に注がれていたが、かなり前のことではあるが、石巻の北方で進路を東に向けて太平洋に直接注がれる水路が開かれ、石巻に向かう水路は旧北上川と称されるようになった。現在の北上川の河口付近は鉄道から離れているため、そこに到達するには石巻から旧北上川を遡って、北上川との合流点の手前から北上川に移って河口を目指すしかなく、今まで大河を遡行または下降してきたうち、もっともアブローチの長い下降である(石狩川の河口も遠かったけれど)。

出発点の石巻は今年の3月11日以来9ヶ月振りであるが、5年前にここで災害ボランティアに参加したことが、現在の自分の市民運動やボランティア活動参加の原点になっているという意味で特別な場所である。現在の石巻は沿岸部の津波に襲われた一帯は人が住めないままとなっているが、中心部は見た目には復興が進んでいるようには思える。ただ実際には、仮設住宅その他の災害の爪痕は残っているのだろう。

2016120306002400石巻駅(漫画家の石森章太郎の故郷のため、そのキャラクターが駅舎を飾る)

2016120306001000_2
駅から離れた所に仮設住宅が立ち並ぶ(彼らにとっては今なお災害と戦う日々である)

石巻ど下車してから石巻専修大学のグラウンドを目指す。震災ボランティアの際に 約1週間テントを張った懐かしい所だが、駅からは少々遠いので、何度も石巻を訪れながら来る機会がなかったが、今日は北上川河口を目指す途中にあるので寄ってみる。最初は正門から入ろうとしたが、守衛さんと目があってしまったので、そのまま進んで北上川と合流する所で土手に上がってグランドを覗きこんだ。無人のグラウンドからは5年前にここがボランティアのテントで埋め尽くされて様々なドラマが生まれたことなど想像もできない。ところで、今日初めて気がついたことなのだが、グランドは北上川よりも低く、津波の際はグランドは浸水したに違いないということである。ボランティアに来ていた時はGPSも持っておらず、背後に山が聳えていることから、グランドは小高い丘の上にあるものだと思い込んでいたが、ボランティア活動中にも余震のために津波警報だか注意報だかが出たこともあったが、そんなに安心できる場所にいたわけではなかったのだ!
2016120306004200石巻専修大学グランド

寄り道を終えて北上川の河口に向かうことになるのだが、旧北上川から北上川に移る道がわかりにくく、だいぶ時間をロスしてしまった。ようやく北上川に出て、後は河口に向かうだけが、そう簡単には問屋を卸てはもらえない。今日は暴風警報が出ていてむちゃくちゃ風が強いが、帰りは向かい風で大変だが、行きは追い風だから楽だろうと思ったのが甘かった。真後ろから吹くわけではなく、斜め横から吹くため、少しスビードが出ると横に吹き飛ばされそうになってしまい、全然スピードが出せないのだ。じっと我慢の子で、河口近くの対岸に移る橋のたもとに着く。ここで橋を渡る前にどうしても寄っていかなければならない場所がある。最近、判決が出てマスコミでも取り上げられた大川小学校の被災跡地である。被災当時のままの学校が残されていて、原爆ドームに匹敵するほどの衝撃であった。今も慰霊に訪れる人が絶えないのであろう。たくさんの花束がかかげられていた。その前で合掌してその場を去ったが、何故、学校のすぐ裏にある山に登って避難しなかったのだろうかとい う疑問がどうしても頭を離れなかった。
2016120305593500大川小学校

気持ちを切り替えて対岸に渡る橋に足を踏み入れた途端に猛烈な横風に煽られて、前進するのに四苦八苦する難行苦行が始まった。車道と柵で分離された歩道を行くので、風で飛ばされても危険は無いのが救いである。ようやく橋をわたりきったのが1時でここまで三時間もかかってしまった。本当の河口はもう少し先なのだが、ここから先は女川から気仙沼までツーリングした時に通っているので今回はパスして、北上川の遡行を開始する。向かい風でスピードが出ないことは覚悟の上だったが、心なしか風が弱まってきたので助かった。北上川下降の開始地点の対岸に達した頃には風もほとんど収まり、これからは北上川に沿った快適なツーリングができると思いきや、落石による通行止めで大きく迂回することを余儀なくされ、またも時間を大きくロスしてしまった。

今回は平泉までは北上川に沿って忠実に遡行し、平泉から盛岡までは日本列島徒歩縦断をした際に、北上川に近い所は通過しているので今回はパスすることとして、日程の短縮を図るつもりだったが、アクシデントの連続で平泉まで北上川を忠実に遡行することは断念し、北上川から離れて一関を目指して進んだが、さらに日和見して平泉ならぬ花泉からJRを利用して盛岡まで中抜きをすることになってしまった。明日は盛岡から水源までを北上川に沿って忠実に遡行したいものである。

 

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