1年ぶりの沖縄
沖縄は昨年の3月以来の訪問である。この時は、当初は辺野古の抗議行動に参加するつもりであったが、政権側が参院選対策もあって裁判所の和解案を受け入れて工事を中断したために、家内との北部の観光旅行に変わってしまった。辺野古に接する大浦湾に張りめぐされたフロートを見て、「こんな美しい海を埋め立てて飛行場を作るなんて」と家内は感想をもらしていたが、百聞は一見にしかずで現場を見てもらっただけでも、来た甲斐はあったかなと思った。
その後、参院選が終わると待っていたように高江のヘリパッド建設工事が再開されて、その反対運動の盛り上がりもマスコミでも報道されたが(機動隊員の土人発言に対する批判等)、高江は辺野古よりもさらに遠く長期間滞在を余儀なくされるので、年末にでも訪れようと思っていたら、なりふり構わずの工事強行で昨年中に工事は完成してしまったということで行く機会を失してしまった。
国は高江の工事が一段落すると、いよいよ辺野古の工事再開に乗り出してきた。まずは現知事による前知事の埋め立て承認の取消しをめぐる訴訟で最高裁が国側勝訴の判決を出したことをもって、工事再開に向けての障害がなくなったとして、安倍晋三のトランプへの朝貢外交の手土産として工事が再開されてしまった。さらには地元の漁業者に漁業権を放棄させて、現知事の切り札となりうる岩礁破壊の許可権の無力化まで講じてしまった。
真剣に反対運動を行っている人からはお叱りを受けるかもしれないが、事態がここまで来てしまった以上は客観的に見る限りは辺野古の基地建設を阻止することはきわめて困難になったと言わざるをえない。しかしながら、いくら情勢が厳しくなろうとも、日米安保の矛盾を一方的に沖縄県民に押し付けて、本土ではそのブラス面だけを享受するという理不尽に対しては異議申し立ての声をあげ続けなければならないだろう。
今日は飛行機から富士山を見るのを楽しみにしていたので早めに空港に行き、窓側の席を確保する。その後、セキュリティを終えて待合室に入ると、なんと目の前のゲートが目的のゲートであった。おそらくは数百回は乗っているだろうが、こんなことは初めてだ。これが吉と出るか凶とでるか。
離陸後まもなくして東京湾上で富士山を遠望することができたので、富士山に近づいたらいい写真がとれるのではと期待したが、ガスが少し出てきたためにボヤけた写真しか撮れなかったのは残念だった。
約3時間のフライトで到着した那覇空港はもう初夏の陽気である。空港からは高速バスで名護バスターミナルを目指す。1時間ちょっとで名護には着くが、高江はそこからさらにバスを乗り継いでいかなければならない。もっとも高江には宿泊施設はないようなので、その手前にある民宿で今夜は過ごすことになる。
民宿は無人の山中にポツリと一軒だけあるというもので、泊まり客は他にはおらず妙な気分であった。ただネットは通じるし、地上波見られるので長い夜も退屈せずにはすみそうだ。東京湾上からの富士山
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