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2017年8月11日 (金)

カシュガルからウルムチへ

昨日飲んだ強いビールの影響か下痢気味で食欲もない。頻繁にトイレに駆け込むというほどでもないので、行動には支障はないが、油のきつい現地食で胃腸が弱っているところに強いビールを一気に飲んだために胃腸が悲鳴を上げたのだろう。おかげでカシュガル最終日の朝に市内をジョギングしようと準備してきたのだが、それどころではなくなった。

 

朝食にはいつもは食べないお粥を食べるつもりだったのだが、遅めに朝食会場にいったらお粥はもうなかった。仕方なく、カステラと果物だけで済ませて部屋に戻り、しばらく休んでからチェックアウトを済ませて空港に向かうことにする。

 

タクシーを停めて「エアポート」といっても通じない。やむをえず、ガイドブックにのっているウイグル齬の空港の文字を見せてわからせる。次に料金交渉に入る。紙に書いてもらおうとしたのだが、アラビア数字で書いてくれないので何て書いてあるかわからない。そこで、この程度が相場だろうと思う20と書くと、先方は30と書いてくる。首を振って荷物を持って降りるそぶりを見せると、オーケーと言って走り出す。空港の入口まで来た時のメーター表示は20をわずかに下回るものだったので、私の見当は当たっていたわけであるが、20を越えちゃったら悪かったかなと思ったら、入口で降りてくれと言われる。おかげで建物までは5分くらいは歩く羽目になってしまった。

 

チェックインを済ませてセキュリティチェックのところで、三脚が凶器として没収されるということがネットに書いてあったので、ボロい三脚だから没収されてもいいやと思っていたところ、おとがめなしで代わりに蚊対策で持ってきたスプレーが没収された。まあ、いずれも今回は未使用だったんだけど。

 

空港には早めに着いたので、搭乗までは3時間ほど待合室で待つことになる。カシュガルは見るべきところは見てしまったが、もう一度くることがあったなら、そのときはキルギスから国境を超えて来てみたいし、玉で知られる和田(ホータン)にも足を延ばしたい。そしてウルムチまでは飛行機でなく南疆鉄道を利用したいものである。

 

ウルムチ行きの中国東方航空機は定刻通りにカシュガル空港を飛び立つ。ウルムチまではタクラマカン砂漠の上を飛ぶので上空からの眺めを期待したが、地上は雲に覆われていて見ることはなかった。もっとも、山もそうだが、上から眺めてもあまり見事にはかんじないものだが。

 

空港から市内まではリムジンバスもあるようだが、路線がわからないし、ホテルの場所を探すのもたいへんなのでタクシーを利用した。なにしろ、17キロも離れているのに日本の初乗り料金程度で行けるのだから。

 

ホテルでチェックインを済ませた後、明日のトルファンツアーのことん聞いてもらうと、明日はツアーはないという。トルファンは内陸部にもかかわらず、海抜がマイナスで中国でももっとも暑い場所とされ、40度を超えるのが普通らしいので、中国人向けのツアーだけに、わざわざこの時期に行くこともあるまいということでツアーはおこなわれないのかなと思った。ただツアーは多くの業者がやっているので、他の業者でやっているところがあるかもしれないと思い、ツアー申込所があるらしい人民広場に行ってみる。

 

ホテルから30分くらい歩いて人民広場の南口に着くと片言の日本語を話す人がいて、トルファンツアーもやっているというではないか。だがひとつ問題があった。それは帰りが10時になることである。帰国便が1時なので11時には空港に着いていなければならず、順調に行けば問題ないが、トラブルがあった時には乗り遅れるリスクがあるので、採るべき方法ではないと判断した。それに先程も書いたように猛烈な暑さで体力の消耗も激しいだろうから、病み上がりの身としては避けた方がよいだろうとも考えられた。シルクロードの遺跡が凝縮された魅力的なツアーではあるが、もう少し季節が良く、日程に余裕がある時に再チャレンジすることにしよう。その代わりに中国のスイスと言われる天池のツアーに参加することにした。これなら帰りが7時半なので、ある程度余裕をもって楽しめそうだ。ただ7千メートル級の山を間近に見てきただけに、箱庭的に感じるかもしれないが

 

人民広場からの帰り道はゆっくりと街を眺めながら帰った。カシュガルに着いた時は都会だと思ったものだが、ウルムチは大都会であり、シルクロードの面影などは全く見られないのが残念である。また警官の姿がカシュガルほどには見られないのが不思議だた。ウルムチ暴動の後、反政府分子が徹底的に弾圧されて、反政府活動が奥地の方でかろうじて生き延びているからであろうか?

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