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2020年1月 4日 (土)

ルクソール

カイロ空港の近くで便利だと思って予約したホテルが前夜に歩いてみたら意外と遠かったことから、始発のルクソール便へのアプローチはタクシー利用にするつもりだったが、出発に戸惑って出遅れたこともあり、いつ来るかわからないタクシーを待つよりも、時間の読める歩きの方が、チェックイン締め切りまで余裕がない現状ではリスクが少ないと判断して、歩いていくことにした。空港到着までは順調だったのだが。出発ロビーが見つからずに少々あせる。日本国内と異なりチェックイン前にも簡易セキュリティチェックがあるため、その装置の作動している唯一の入口からしかロビーに入れないのだった。ロビー前の道を右往左往してやっとロビーに入れる入口がわかり、なんとかチェックインはできた。

 

ルクソール空港に到着して観光に移るわけでるが、当初の予定でさルクソールの真ん中を流れるナイル川の西側を午前中に済ませるため、まずはフェリーの船着場までのタクシーに乗るつもりだったのだが、そこまでの料金が想定の倍の金額を提示され、協定料金なのか、どの運転手も全く値下げに応じない一方、東西両方の観光地周遊の1日チャーター料金は想定していたものと大きくは異なっていなかったので、日本円で約8千円でチャーターすることにした。

 

タクシーの場合もフェリーを利用して西側に移るのかと思いきや、はるかに南方の橋がかかっている所まで移動して西側に移ってからフェリー船着場あたりまで戻るもので、フェリーは利用しないものであった。フェリー利用と比べて走行距離はだいぶ増えるが、チャーターなので料金には影響しないし、時間的にも早いようであった。ナイル川をフェリーで渡るという経験をしたい気持ちもちょっひりはあったのだが・・・

 

いくつかの遺跡を観光後に西側最大の目玉である王家の谷に向かう。古代エジプト王家の墓が各所にあって、なかでも有名なのはツタンカーメンのものである。ただ現在はツタンカーメン関係のものは博物館に移されて当地にはないそうである。観光客は1日に三つの墓を見られることになっているので、最初は入場してすぐのラムセスⅣ世の墓に入ったが、壁に描かれたレリーフが鮮やかで、後から見た二つの墓よりもはるかに見事であった。また王家の谷では妙な体験もした。それは休憩所のことであるが、アイスクリームを注文して百ポンド紙幣で支払い釣りをもらおうとしたら、「you give me」と云って釣銭を渡そうとしないのである。文句を云ってなんとか釣銭はもらったが、釣銭を払わないという文化は他国では経験したことがない。同じ中東でもヨーロッパの影響が強い所と違いエジプトはアフリカの影響が濃いためであろうか?もちろん一般商店ではそのようなことはなく、観光客相手の商売に限ったことではあるが釣銭部分はバクシーシ(喜捨)と考えているのだろうか
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西側の観光を終えて東側に移動し、運転手ご推薦の店で魚のフライ料理を注文したが、今回の旅行中に食べた料理の中で一番日本人の口に合う料理でとても美味しかった。食後は近くにあるカルナック神殿を観光したが、今まで見た世界の遺跡の中でも断トツの荘厳さで、はるばるルクソールまでやってきて良かったと思わせるものであった。「事件」はこの後に起きた。観光を終えて通りに戻り運転手に電話して待っていると、別の人がやって来て、「あなたの運転手は用事ができて来れなくなったので私の車に乗れ」というのである。半信半疑でいるとタクシーの運転手が戻ってきたので男は立ち去り難なきを得たが、もう少しで騙されるところであった。

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最後の観光は市の中心部に近いルクソール神殿であるが、これはこれで素晴らしかったもののカルナック神殿の後だとスケールの小ささが目立ってしまい、やはりルクソール神殿の後にカルナック神殿を観光した方が感動が高まっていくので良かっただろうと思えた。以上でルクソールの予定を全て終えて空港に戻りカイロに帰ることになるが、充実した1日を過ごさせてくれた運転手には「たっぷり」とチップをはずんでやり、彼も喜んでくれた。

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