初山行
年末年始はステイホームのつもりだったが、急遽日帰りで山梨の山登りに出掛けることになった。というのは、感染拡大で正月明け早々にも緊急事態宣言が出る可能性が強まったための駆け込み登山であるが、一人であまり人と会わない登山をしても感染リスクはほとんどないものの、さすがに宣言直後に不要不急の外出をするのは気が咎めるからである。

今回の目的は最近足しげく通っている山梨百名山の踏破である。身延駅の東に位置する三石山、続いて西の身延山、さらには時間が許せば、前回登り損ねた山梨南部の百名山もと、またまた欲張った計画を立てたが、時間的に最初の二つだけで精一杯であった。
今回の最初の難関は甲府駅での身延線への3分以内での乗り換えである。中央線下りと同じホームではあるが、前後に少し離れているので少し心配したものの、問題なく乗り換えられた。次は三石山登山口までの林道の勾配が15パーセント以上あって、これが5キロ近く続くことである。ほとんどは自転車を降りてしまったが、帰りが楽だろうと登山口まで引っ張っていったので2時間近くかかってしまった。三石山までのコースは登りだしてすぐに尾根道となり比較的歩きやすい道であった。展望台まで登りつめると富士山が真正面に見えるが、年末には雪がなかったのに今日は真っ白になっているのは、その後の寒波の影響なのだろう。

頂上直下に社があったので、静かな初詣をしようと思ったが、賽銭箱がなかったので、身延山までお預けすることになった。山梨百名山の標柱が立っている所よりも少し奥の方が高いように見えるので行ってみたか、樹木に遮られて展望が得られないためか、頂上の痕跡は何もなかった。
展望台のあたりまで下ってきた時に、今日初めて他の登山者とすれ違った。登山口までのアプローチは どうしたんだろうと思ったら、登山口には先程はなかった車が駐車してあったので、やはり車以外でこんな所まで来る人はいないんだらうなと思った。肝心の下りの方は、一応舗装はされているものの、デコボコが多くてスピードが出せないので、先程のパーティーの車に抜かれるんじゃないかと気がかりであったが、なんとか抜かれずに下まで降り立つことができた。
次は身延山に向かうが、時間は3時を回っており、帰りはライトを着けることを覚悟する。身延山は正月ということもあって結構な人出であったので、なるべく人とは接触しないように進んだ。着いた時はまだ登りのロープウェイが動いている時間であったが、密空間を避けるために参道を登ることにした。こちらも20パーセント近い勾配があるため、早々と自転車を降りてしまう。ただ帰りは間違いなく夜になるだろうから、夜道ではスピードも出せないし、自転車を引きながら登っているとスピードも出ないので、早めに自転車を置いて登り出す。
有名な久遠寺を過ぎて、車止めとなっている所にあるお寺で初詣を済ませ、夜間の最後の登りに備えてから登り出す。頂上付近に着いた時は真っ暗になってしまい、山頂の標柱が見つからない。うろうろしたあげく最高点より少し下がった展望の良い広場に標柱があるのを見つけた。これで山梨百名山は79座目の登頂となった。
下りは参道を駆け足で下ったので、自転車がなくてもそこそこ早く降れた。ただ道端に置いた自転車を見つけられるかが心配だったが無事に見付けられ、駅の近くで飲食物を買って最終電車に間に合うことができた。だが、試練は終わってなかった。甲府駅での高尾行き最終への乗り継ぎ時間が朝同様3分しかないのだが、朝と違って隣のホームへの移動が必要となる上に、乗った電車の甲府到着が3分も遅れてしまったのである。ある程度は遅れた電車を待ってくれるだろうと思いつつも、先頭車輌から自転車を抱えてホームをダッシュし、エスカレーターも駆け登り、駆け下りで車輌に乗り込んだ直後にドアがしまって辛うじてのセーフだった。もっとも正月早々に年甲斐もないことをしてしまったと反省もしたが・・・
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