蒜山
5、6年ほど前に日本百名山登頂を達成し、次は二百名山に向かう人も多いと思われるが、自分の場合はそういう気にはならなかった。というのは百名山の時は北海道の山でのヒグマの恐怖にはなんとか耐えたが、もう一度あの恐怖を味わう気にはならなかったので、はなから二百名山登頂達成はあきらめていたのだ。しかし、その後二百名山の山をいくつか登って、百名山を除く二百名山の登頂済みの山が70近くになったこともあって、北海道を除く二百名山を全て登頂することを目標にすることにした。そこで今回は少し足を延ばして中国・近畿地方の二百名山3山と都道府県最高峰のうち、本州で唯一登っていない山口県の寂地山を登り、併せて日本列島海岸線走破の旅のうち、山口県から広島県にかけてと大阪府から和歌山県にかけても自転車で走破しておくことにした。
バス停で下車したときは真っ暗になっており、今晩のホテルまでは1時間近く歩かなければならないのだが、幸か不幸か今晩は部分月食のため、ライトなしでは前進は困難であった。ホテルでは風呂に入った後、コンビニ弁当で夕食を済ませて明日のために早めにベッドに入った。
翌日はコースタイムでは7時間程度の行程だが、12時過ぎのバスに乗らないといけないため、余裕を見て4時過ぎにホテルを出発する。月食は終わっており、満月の明かりの中を歩けたのはラッキーであった。登山口から中蒜山までの標高差は700メートルほどしかないが、そこに一合目から順番に合目の表示がされていて次の合目がさほど時間を置かずに現れるので精神的には楽であった。
その後はコンビニで酒とつまみを買って駅に戻り、出雲市行きの特急に乗る。本当は今夜は明日の三瓶山の最寄り駅となる大田市駅まで行き最寄りのホテルに泊まりたかったのだが、大田市だけでなく出雲市でも今夜は全てのホテルが満室だった。感染が下火になってからの初の飛び石四連休の初日だからやむをえない。そこで今夜は出雲市駅近くで、コロナ流行以来、利用を控えてきたネットカフェの利用を解禁することにした。ネットカフェは熟睡はしがたいが、明日の三瓶山はコースタイムが今日の半分以下の本当のハイキングなので問題ないだろう。
旅の最初は伯耆大山の南東に位置する二百名山の蒜山である。山自体は1200メートルほどしかないが、中国地方のほぼ中央に位置しているため、登山口までのアプローチが非常に長いものになる。まずは岡山までは新幹線である。大人の休日倶楽部の三割引の切符のため、のぞみには乗れずにひかりとなるが、静岡や名古屋まで何回か利用した時は、のぞみに追い越されるのは停車駅では一回だけだったと記憶しているけれども、相生駅では二回も追い越されたのには驚いた。次の岡山駅がひかりの終点なのだから、岡山駅で追い抜いてくれよと言いたくなった。
岡山からは津山線で津山に向かう。去年の山陰行の際にも乗っているはずだが全然記憶になく、川に沿って奥深く入っていく情景が新鮮に感じられて旅情を誘うものであった。タレントの六角精児ならば、早速かばんからビールを取り出すはずであるが、残念ながら岡山でビールを買い忘れたので六角さんにはなれなかった。
津山駅周辺には津山城、電車庫など見るべきものはあるのだが、近くからじっくり見るにはそれなりの時間がかかり、今回は時間が足りないので遠くか眺めるだけにとどめた。残りの時間で津山駅のコンビニで翌日の行動食までまとめて買い、待合室で遅い昼食を食べる。姫新線に乗り換えて中国勝山で下車。ここからバスで蒜山高原に向かう。バスは学校帰りの高校生で満席て、乗車時に整理券が出ないので変だと思ったら一律200円であった。1時間以上の乗車でもこの料金というのは多分市が補助しているのだろう。

バス停で下車したときは真っ暗になっており、今晩のホテルまでは1時間近く歩かなければならないのだが、幸か不幸か今晩は部分月食のため、ライトなしでは前進は困難であった。ホテルでは風呂に入った後、コンビニ弁当で夕食を済ませて明日のために早めにベッドに入った。
翌日はコースタイムでは7時間程度の行程だが、12時過ぎのバスに乗らないといけないため、余裕を見て4時過ぎにホテルを出発する。月食は終わっており、満月の明かりの中を歩けたのはラッキーであった。登山口から中蒜山までの標高差は700メートルほどしかないが、そこに一合目から順番に合目の表示がされていて次の合目がさほど時間を置かずに現れるので精神的には楽であった。
八合目あたりで明るくなってきたのでライトを外してザックにしまっていると、かなり早いピッチで登ってくる後続者に追い抜かれる。この登山者には中蒜山の山頂で一度は追いついたが、その後は姿を見ることはできなかった。中蒜山の山頂に着いた時はあたりはすっかりガスに包まれて全く展望はなかった。最高峰の上蒜山まではなだらかな草原が続いていて、天気が良ければ気持ちの良い所だろうが、今日は残念であった。

上蒜山山頂には8時半過ぎに着き、これで帰りのバスには余裕で間に合うことが確信できたので、山頂から少し離れた所にある三角点まで往復してくる。せっかく東京から来ながら三角点を踏んでないことを後で悔やみたくなかったからである(山頂1203メートルに対し、三角点は1199メートル)。
上蒜山から蒜山高原まで下る途中では弱いながらも雨まで降り出す。雨が降るなんて聞いてなかったぞと言いたくなったが、上下雨具にザックカバーまで付けたので、少々の雨ならばへいっちゃらである。登山口までは一時間半ほどで下りられたが、バス停までは30分以上歩かされた。バス発車時刻までは一時間半ほどあったので、近くのレストランで食事をしたりして時間を潰して予定のバスに乗る。今日は学校がお休みなので、料金体系が違うのかと思ったが、やはり一律200円であった。
中国勝山まで帰る途中、いかつかの温泉街を通るが、途中下車して次のバスに乗ると予定の電車に乗れなくなるので、やむを得ず中国勝山まで乗っていく。ただ中国勝山では次の列車までは3時間近くの待ち時間があるので、時間潰しを考えなければならない。昨日ちらっと駅前を歩いたら「町並み保存地区」という看板を発見したので、そこに行ってみることにした。
全国各地にある昔の町並み風景と格別変わりはないが、時間潰しには最適だった。その中に作り酒屋があったので、六角さんではないが寄ってみた。あいにく試飲は感染対策で中止となっていたのは残念だった。かといって瓶で買うのはツーリングでは携行が無理なので諦めた(六角さんなら一列車で飲み干してしまうかもしれないが)。結構観光客も出ていて、何人かはレンタルサイクルを利用していたか、自分の自転車は早々と袋にしまってしまい、もう一度組み立てる気にはならず、午前中の山はハイキングに毛が生えた程度のもので疲れもほとんど残っていなかったので、歩いての観光はノープロブラムであった。

その後は新見で乗り換えるため下車して街に出て、駅近くの店で備中そばなるものを食す。あんかけ風の肉野菜そばといったら良いだろうか。

その後はコンビニで酒とつまみを買って駅に戻り、出雲市行きの特急に乗る。本当は今夜は明日の三瓶山の最寄り駅となる大田市駅まで行き最寄りのホテルに泊まりたかったのだが、大田市だけでなく出雲市でも今夜は全てのホテルが満室だった。感染が下火になってからの初の飛び石四連休の初日だからやむをえない。そこで今夜は出雲市駅近くで、コロナ流行以来、利用を控えてきたネットカフェの利用を解禁することにした。ネットカフェは熟睡はしがたいが、明日の三瓶山はコースタイムが今日の半分以下の本当のハイキングなので問題ないだろう。
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