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2023年3月19日 (日)

神津島 天上山

  日本100名山、都道府県最高峰登頂を果たし、山梨100名山登頂にも王手をかけた今、次に目指すのは関東100名山で、これは山と渓谷社が発刊した書籍に掲載されている山のことなのだが、同書の改訂前後でいくつかの入れ替えが行われている。とりあえずは、改訂前のもので見ていくと約三分の二ほどは登っており、大部分はハイキングかその延長線上で登れるレベルなのだが、未登の山のなかには、アプローチが悪かったり長時間を要するものがある。神津島にある天上山もその一つで、竹芝港からは高速船でも島までは4時間近くかかり、しかも天候次第では欠航のリスクも大きいのである。

 

昨年末にも神津島渡航を予定したが欠航となったため、そのリベンジを行うことになった。大島から先は天候次第では欠航となりうることを承知の上での乗船なったが、利島以降の島々にも無事着岸し、終点の神津島も眼前に迫ってきた。海上から眺める神津島は島というよりも海面から山が突き出ているという感じであった。メインの前浜港は波が高かったが、サブの三浦港は穏やかだったので、無事に入港できた。初日は北部の景勝地の赤崎までバスで行き、帰りは2時間近くかけて歩いてホテルに帰り着いた。

 

翌日は朝食後にバスで登山口まで行き登り出すが、他の登山者は二人のパーティーがいるのみで拍子抜けだった。登路にとった黒島コースは標高差300メートル以上を一気に登るもので、ハイキングとしては少々厳しいコースであった。急斜面を登りきると広大な平原か広がっていて所々に小規模ではあるが砂漠状の地形も見られた。しばらく歩いて最高地点に立つと360度の海原の展望が得られ、神津島が海上の孤島であることを実感した。
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それまでは登山者が見られない天上山であったが、これから下山しようとする白島口からは次々ととざんしゃが登ってくる。白島口の頂上直下まで舗装道路が延びているので、マイカー利用が天上山登山の主流のようである。舗装道路は北側に大きく迂回して高度を下げるので歩くとなるとかなりの遠回りになるため、村落に直接降りる山道を下っていく。山頂直下の崩壊地から続いている川まで降り立つと前浜港は目の前であった。

 

ホテルに戻る途中で海が見渡せる所に出たが、ちょうど12年前の3.11の地震発生の時間にあたり、島の防災放送で黙祷が呼びかけられたので、海に向かって三分間の黙祷を行ない、この静かな海が再び荒れ狂うことがないことを願うとともに犠牲になられた方の冥福を祈った。震災後10年間はこの時期は地元での記念行事に出席したり、東京での集会に参加したりしていたが、10年の経過を境にそれも止めたつもりが、はからずも今回、黙祷を行うこととなった。
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翌日は式根島に寄り道してから伊豆半島の下田に渡り、杉並区の保養施設がある弓ヶ浜に2泊してから帰京したが、弓ヶ浜では海を覆う満天の星空を眺めたり、石廊崎から太平洋を眺めて丸い地球を実感したりと、海を身近に感じる五日間の旅てあった

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