板東33ヶ所札所巡り(茨城県中部)と関東百名山(奥久慈男体山)
前回時間切れとなってしまった笠間駅からの続きとして佐伯観音に向かう。実はこのあたりはボルダリングの名所としても有名で10数年前に何度か来たことがあるのだった。参拝を終えると、その足でボルダリングのエリアに向かう。まずは大黒石の横を通って佐伯山に向かう。大黒石自体も何本かの課題があってトライした記憶がある。山道を登って佐伯城跡の本丸跡を過ぎた先に立入禁止の立札がある。この先にある神社が東日本震災で損傷して立入が危険なためらしいが、ずいぶんと長期間に渡ってボルダリングエリアへの立入も制限されてきたわけだ。もっとも禁止の看板は無視して登っている人もいるかもしれないが、今日は大人しく引き返すことにした。
大黒石からは来た道とは反対側の道を下って国道に出てからはJR水郡線の瓜連駅までの長く単調な道が続く。おまけにかんかん照りでなかなかたいへんな一日であった。途中、かなり長い間、コンビニどころか自販機もなかったが、瓜連駅のちょっと手前にコンビニがあって一息つけた。行動中はビールは飲まないことにしているが、今日のゴールは目の前だということでロング缶を買って飲んだところ腹に染み渡った。二つ先の上菅谷で下車して駅近くのネットカフェの隣に居酒屋があるようにクーグルマップには載っているが結局見つからずネットカフェに直行する。
翌朝は上菅谷駅前のコンビニで朝食を買うつもりだったか、オープンが朝7時といことでそれまでまて待てないと、昨日のコンビニまで電車で戻ることにした。こちらは24時間営業だったが、昔は7時オープンが当たり前だったのだけどね
22番札所の佐竹寺までは7キロちょっとしかないのに意外と時間がかかってしまった。佐竹寺は戦国時代まで長らくこの地を治めていた佐竹氏の庇護を受けていたために名前が残っているようである。佐竹氏は江戸時代になると、秋田方面に転封されたが、寺自体は佐竹氏の名前を残したままこの地に留まったようである。
これて、今回の札所二カ所の参拝は終わったが、次の札所の日輪寺までは70キロほとも離れているため、少しでも前進しておく必要があるし、途中にある関東百名山の奥久慈男体山にも寄り道するということで、その最寄り駅の西金駅を目指すことにした。最短路は何度か道を曲がっていくようになっていたが、面倒なのでスマホの音楽を聴きながら国道を直進していたら、ずいぶんと遠回りとなっていることに気づいた。夕方近くになっていることもあり、最短のコンビニを目指すことにしたが、ほぼ真西に10キロほど進まなければならないことかわかった。
地図で調べてみると、コンビニまでのコースは山を二つ越えて行かなければならないことがわかり、距離以上に時間かかかることを覚悟したが、いずれも途中にトンネルがあって稜線までは登らなくてよくて助かった。それでもコンビニに着いた時は真っ暗になっていたが、そこで弁当を食べてから今後の予定を検討する。当初予定していた西金駅まではまだ14キロもあり、今晩中に着くのは無理だが適当な所でテントを張ることにして場所を探しながら歩いていると、ゲートが閉まっている林道が分岐している所があったので、ここなら車が進入してくる心配かないのでテントを張ることにした。夜中に雨が本降りになったが、簡易テントでもなんとか一夜をしのげることができた。
明け方近くには雨も上がり西金駅までの12キロの国道を歩きだすが全く調子が出ず、8時頃には着くだろうと思っていた西金駅に着いたのはなんと10時を回っていた。ここから奥久慈男体山を目指して国道を離れて沢沿いの道を進むが、最初は平坦だった道が傾斜を増すあたりから漸く調子が出てきていつものペースに戻れたかなと思ったのだが、二人の登山者にたちまち追いぬかされて、すっかり馬力が落ちてしまったことを痛感した。
奥久慈男体山を目指す人の多くは別コースからの舗装道路が登山口まで延びているのて、そちらの駐車場に車を置いて山頂を往復しているようだが、今登ってきた道から登山口までは少し下りになっているので、なんだか損したような気分になる。登山口から見上げる奥久慈男体山は400メートル以上の標高差のある壁を思わせる圧倒的な威圧感をもって聳えていた。頂上までのコースは健脚コースと一般コースがあり、以前なら迷わず健脚コースを行く所だが今日は迷わず一般コースを行く。
一般コースと言ってもなかなか大変なコースで、おまけに稜線に出てからも山頂までは一度鞍部におりてからの登り返しがあって、とても600メートル台の山とは思えない大変な山であった。時間はまだ2時だったので、ここからはあまり登られていない袋田の滝方面を目指すことにした。袋田の滝は那智や華厳の瀧とともに日本三大名瀑の一つとされており、若い頃にアイスクライミングで来たことがあるが(最近は結氷しないことが多いらしいが、)、しばらく訪れてないので懐かしいという気持ちが強かったのである。
北側に進路を取ってしばらく進むと、西金駅の隣の上小川駅に降りる(車を利用しない場合の)最短の下山路への分岐点を通り越して袋田の滝方面への良く踏まれた道を北に進む。30分ほど進むと道は東の方に進路を変えていく。GPS対応の地理院の五万図では東の尾根には入らずにそのまま斜面を北上するようになっていたので、このまま進むべきか判断に迷う。時間は4時を回っており、このまま前進して袋田の滝に向かう途中で暗くなってしまうとコースを見失う恐れがあったので、確実に下りられる上小川駅方面への下山口までの分岐点まて戻ることにした。分岐点に戻ったのは5時過ぎで、30分ほどの下りで林道に降り立ち、後は1時間ほどの下りで駅に着き水戸行きの電車に乗ることができた。
帰ってからネットで調べると袋田の滝方面への登山路は五万図よりもかなり東側を通っていたので、あのまま東に進んでいたら間もなく分岐点の表示があって袋田の滝方面への道を進むことができたのかもしれない。なまじ、GPS対応の地図などに頼ってしまったために袋田の滝に行き損ねてしまったが、日没までの時間の余裕があまりなかったことも考慮すれば、この時の判断には誤りはなかったものと思われる。
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