盛り沢山な群馬旅行(家族旅行、関東ふれあいの道、坂東33札所、関東百名山)
私が居住している杉並区が提携している群馬県の保養施設を妻と2泊3日で利用した。初日は現地までの移動だけで終わったので、実質的な行動は二日目からである。二日目の午前中は妻と一緒に施設の近くにある岩櫃城趾に出かける。ここは戦国時代の真田氏の山城である。真田と言えば信州の上田城が有名であるが、武田の家臣であった真田は北条の勢力圏であった関東にも侵食し、この岩櫃に堅固な山城を築いていた。もっとも江戸時代になって一国一城の制度によって城郭は破却されて、本丸や二の丸の跡地が残っているだけであるが、本丸までの急な上り道や本丸下の深い掘り跡が往時の様子を偲ばせてくれる。


当初の予定では、岩櫃城趾見学後は妻と別れて岩櫃山に行くつもりであったが、岩櫃城までの登りが思ったより悪く妻一人で帰すのが心配になったので、岩櫃山には行かずに妻と一緒に帰り、保養施設の下で妻と別れて吾妻線で渋川駅に移動した。これは坂東33ヶ所札所の一筆書きの続きで渋川から16番札所の水沢寺に繋げるためである。もっとも今日は水沢寺には行かず、グリーン牧場から関東ふれあいの道のコースNo17を通って吾妻線の金島駅に降りる。途中、撮影ポイントである甲波宿禰神社で証拠写真を撮ったが、思いの他に手間取ってしまい、1時間1本の電車に滑り込みセーブとなる。

帰りの電車が当初予定していたのよりも二本早かったので、午前中に行き損ねた岩櫃山に寄るために、保養施設の最寄り駅の次の駅まで行くつもりであった。ところが、最寄り駅で窓から眺めると、保養施設の送迎車が駅前に停まっているのが見えたので慌てて下車する。他の宿泊客が送迎を依頼したもののようであったが、頼んで乗せてもらう。なにしろ登りだと小一時間はかかる急な道程なので、ラッキーであった。思いがけず夕方に時間の余裕ができたので、夕食前にゆっくりと風呂に入り、ビールで喉を潤す。
最終日は妻は10時のチェックアウトまでゆっくりとするようだが、私は一番の送迎バスで駅近くまで送ってもらい、役場前から伊香保温泉方面に向かい、下車後に昨日通ったグリーン牧場を経て水沢寺を目指す。途中、水沢寺の手前には大きな公園があって、グーグルマップでは迂回するようになっていたが、公園内を直進したところ最後は草むらを行くことにはなったが、かなりショートカットして水沢寺に行くことができた。
水沢寺では参拝後に名物のうどんを食す。名物に上手いもの無しの諺どおりであったが、見回してもうどん屋しかないので致し方ない。次の、15番札所白岩観音までは15キロ程度で、営業時間は16時までで有るが4時間の余裕があり、下り一方の道のようなので問題あるまいと思っていた。ところが、急な下りをずいぶんと下ってからグーグルマップを見てみると最短コースをだいぶ外していて、このまま進むと時速四キロで行かないとまにあわないし、下り過ぎたので全体的には平坦で一部は登りがあることがわかった。



ここでギアチェンジして閉門10分前にはなんとか着いて御朱印も間に合ったが、住職は用事があるとかで4時5分前には門を閉めて車で出かけてしまった。4時ギリギリに到着したのでは間に合わず、危ないところであった。


ここから高崎中心街までは12キロあるが、時間的制約は何もなかったのでのんびりと歩いていく。中心街に着いてからは居酒屋で予定を無事終了したことを祝って祝杯をあげる。といってもまだもう一日予定がある。明日は関東百名山の御荷歩山であるが、始発バスが高崎から二つ先の新町から出るが7時前の出発なので、高崎は6時過ぎには出ないといけないことになり、ホテルに泊まっても滞在時間が短くてもったいないので、ネットカフェに泊まることにする。
翌朝は寝過ごしてはいけないと思って4時前から目が覚める。ここで気づいたのだが、このネットカフェは高崎駅からは西へ二キロほど離れているので、高崎駅に戻って電車で新町に向かうよりもひとつ手前の倉賀野駅まで歩いて南下し、そこから一駅だが新町まで乗車した方が次回の一筆書きの歩行距離が三キロばかり少なく済むのだ。新町まで歩けばさらに次回が楽になるが、新町まではさらに七キロ歩かなければならず、今日の行程にもひびくのでやめておいた。その代わり倉賀野駅直前は東に向かって進むので、次第に白じんでくる空を眺めながら朝日を迎えることができた。
新町からは1時間以上バスに乗って万場まで行き、そこから関東百名山の西御荷歩山に向かう。コースは稜線直下まで進む舗装道路を経由するものと尾根道を行くものがあるが、後者はコースタイムが不明なのに対して前者はネットの地図である程度はわかる外、昨日の歩きて足に疲労や痛みが残っている状態を考えると足への負担の少ない舗装道路の方がよいだろうと考えて前者を行くことにした。ただ800メートルの高度差を距離8キロで獲得するため勾配は10パーセントにも及ぶことになる。
歩きだしてしばらくすると、後ろから何台もの車に追い抜かれる。平日だというのに、こんなに大勢の登山者がいるのかと驚く。川から離れる直前に水を補給して単調な舗装道路登りを続ける。青空に映える紅葉だけが単調さを紛らわしてくれた。

4時間ほどかけて稜線直下まで上がるが、予想していた登山者の駐車が一台もない。さきほど追い抜いていった何台もの車は登山者のものではなく、単に東京方面に向かうためだけに通過していったのだろうか。いやいやそんなはずはない。1時間以上前に追い抜いていったのだから、山頂を往復後に往路を戻らずに東京方面に抜けていったのだろう。
舗装道路を離れて山頂を目指すが、落ち葉が滑りやすく歩きにくい道であった。山頂には1時前に着くが、予想通り誰もいなかった。360度の展望が得られたが、このあたりの山域には詳しくないので、山名はほとんどわからなかった。帰りのバスは4時台から6時台まで1時間おきにあるので乗り遅れる心配はないが、4時過ぎのバスに間に合うかどうかは微妙であった。登山口まで下りて舗装道路を下り始める。登りのほぼ倍のスピードで下れたので、半分ほど下りた時は4時過ぎのバスに間に合うことは確実であった。ところが、後ろから来た地元の人が車に乗せてくれるというではないか。遠慮なく好意に甘えることにして、バスの時間よりも30分近く早く登山口に着くことができた。さらにラッキーなことには近くに酒屋もあったので、待ち時間もビールとつまみで退屈することはなかった。
| 固定リンク
「歩き」カテゴリの記事
- 埼玉県内の札所歩き 3回目(2023.11.26)
- 坂東33ヶ所札所巡り 埼玉編2回目(2023.11.24)
- 坂東33ヶ所札所巡り 埼玉編1回目(2023.11.24)
- 盛り沢山な群馬旅行(家族旅行、関東ふれあいの道、坂東33札所、関東百名山)(2023.11.09)
- 関東ふれあいの道 東京都コースNO3まで(2023.10.31)
「旅行」カテゴリの記事
- 京都旅行 女一人ならぬ妻と二人(2023.12.01)
- 盛り沢山な群馬旅行(家族旅行、関東ふれあいの道、坂東33札所、関東百名山)(2023.11.09)
- クルージング(2023.09.21)
- 毛勝山(2023.07.26)
- チェンマイ、アユタヤ観光(2023.06.26)
コメント