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2024年2月 4日 (日)

イグアスの滝

1月31日

私一人だけ乗車して出発したと思ったら、すぐ近くのターミナルから次々と乗客が乗り込んできて、ほぼ満席となった。私の隣は若い女性だったが、もちろん言葉が通じないのでお近づきにはなれなかった。今日は二階席なので前方の展望が良く効いて退屈しのぎにはなった。昨日と比べると途中に大した町はないのか途中停車することもほとんどなく、夜9時を回った頃にようやく飲食物が買えそうな所で停車したので車外に出てみた。きっと昨日のように30分くらいは停車するのだろうと思って発車時間を確認しようと思っていたら、5分程度しか経っていないのに、もう車内に戻るように促されて飲食物を買いそこねてしまった。20時間近くの乗車時間があるのだから、10分20分停車時間が伸びたからといって大勢に影響はないだろうにと思われるのに、一体何を考えているのだろう(実際、翌朝の終点前のターミナルでは時間調整の停車を長時間していたというのに)。もっとも私は昼にしっかり食べてきたので、夜は抜いても支障は感じなかった。こちらに来て以来、タンパク質は肉ばかり食べているが、イグアスの滝近くでは川魚が食べられるそうなので、明日はそれを期待して今夜の夕食は我慢することとしよう。

2月1日

(ほぼ定刻どおりの9時半にイグアスのバスターミナルに到着。昨日の昼から何も食べてないが、その割には腹は減ってない。ホテルに直行してもすぐにはチェックインできないだろうからターミナルで食事をしながら情報収集でもして時間を潰すことにする。

ホテルの場所がわからなかったので、遠かったらタクシーをぼられても仕方ないと思っていたが、至近距離で日本円で六百円程度であった。ホテルは古いけれども清潔でお湯も出るし、ネットも弱いながらも通じていて朝食付きで六千円以下と安いので、宿泊を3泊に延長することにした。

今日中に滝に行くつもりだったが、オフライン地図をダウンロードし忘れたので道に迷ってしまい、イグアスの町を右往左往するだけで1日が終わってしまった。

2月2日

今日はいよいよハイライトのアルゼンチン側の滝見物である。まずは公園入口にまで路線バスで移動するが、ツアーバスもあるので、間違ってそちらに乗ろうとして係員に制止される。公園に着いてチケットを買って入ると、奥まで行くには鉄道と徒歩に分かれる。鉄道にも興味が湧いたが、実物を見てみると遊園地の汽車のようなものだったので、歩いていくことにした。

ひとつひとつの滝のスケールはナイアガラに劣るが、屏風のように続く滝の落口近くを次々と渡っていく遊歩道を進んでいくのはイグアスの滝ならではのものである。悪魔ののど笛とあわれるあたりで滝の列は終わり、引き返すことになる。昨日も道に迷いさへしなければ時間的には十分行ってこれたと思うが、そうなると1日が丸々余ってしまうので、日程的にはよかったかもしれない。

2月3日散

今日はブラジル側の滝を目指したが、トラブル続きであった。まずは昨日と同じ場所に切符を買いに行ったが、ブラジル行きと書いてあるにもかかわらず、ここじゃないと言われる。やむをえずバス乗場の前にある切符売り場の方に行くと、フォㇲ・デ・イグアス行きと言っているにもかかわらず、何という都市かと何度も聞かれる。押し問答を繰り返してなんとか切符は買えたが、その切符を持ってフォㇲ・デ・イグアス行きと書かれたバスに乗り込もうとすると係員に阻止される。何でと思いながらも次のバスを待っていると、30分後に隣の番線に入ってきたバスに乗れることになり、一件落着かと思った。

アルゼンチンの出国手続きは問題なく終わり、再びバスに乗って国境の橋を渡りブラジルの入国手続きとなる。手続き自体は問題なく終わったが、戻ってみるとバスが見当たらない。なんてこった。私一人かと思ったら、取り残された外国人が何人もバス停で待っている。次に来たバスに乗ろうとしたら、待っている外国人からそれはパラグアイ行きだからだめたと言われ、だいぶ経ってからきたバスに乗ろうとしたら、それはブラジル側の滝べ直行するバスだから、私の切符では乗れないと言われる。当初の予定ではブラジル側の滝の後にパラグアイまで足を延ばすつもりだったので、滝への直通切符は買わなかったのだが、私の場合は最初に来たパラグアイ行きに乗ればよかったように思われる。地球の歩き方にはアルゼンチン側からブラジル側の滝への直通バスがあるようには書いてなかったので、事情が飲み込めなかったのである。

しばらくして来たバスに外人は乗り込んで一難去ってと、その時は思ったのだが、終点に着いて外人の後を着いていこうと思ったら、外人が二手に別れてしまったのである。どちらについきていこうか迷っているうちに、どちらも見失ってしまった。しょうがないから腹ごしらえをしようとグーグルマップで検索すると、近くに中華料理店を見つけたので喜んで出かけた。店内に入って、まずはカードが使えるか聞いてみると使えないらしい。 次にアルゼンチンペソが使えるか聞いてみると、これもだめらしい。国境近くの街だから隣の国の通貨くらい使えるだろうと思ったのだが、考えが甘かった。、弱ったなと思ったらUSドルなら使えという。10ドル札は持っていたのでなんとか食事にありつけることができた。半月ぶりの東洋食で満足した。

食事しながら考えたのは、運よく滝行きのバス停を見つけたとしても、ブラジル通貨を持っていないと切符を買えない可能性が高いことである(アルゼンチン側から直通切符を買っていれば別だが)。今回はいろいろとトラブルが多かったので、こういうときは無理をすると碌なことはないと考え、ブラジルの街歩きをできたことと中華料理を食べられたことを成果として大人しく引き下がることにした。

そうは言っても、まずはアルゼンチン側に戻るバス停を見つけなければならない。バスターミナルの中をあちこち捜しても、それらしい行き先表示が見当たらない。係員らしい人がいたので聞いてみると、このターミナルの向こうだという。それで行ってみると、たしかにインターナショナル云々と書いてあるので、しばらく待っているとアルゼンチン行きのバスがやってきた。今回もブラジルイミグレの所では、乗ってきたバスが待ってくれないというハプニングがあったが、朝のことがあったので、さほど慌てることはなかった、

バスはターミナルまで行くのかと思ったら、中心街で打ち切りとなってしまったので、柄にもなくウィンドウショッピングの真似をしながら宿の方に向かった。これでイグアスの旅もおわりである。明日はブエノスアイレスまでの20時間の長いバス旅がまた始まる。

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