金剛堂山
能登の災害ボランティアに行く前に二百名山の金剛堂山に登ることにした。非常にアプローチの悪い山ではあるが、コミュニティバスが登山口のすぐ近くまで通っていることがわかり、JR越中八尾駅からバスに乗ることにした。
越中八尾駅で下車して竜口谷口行きのバス停を捜したが、四つある停はすべて近場の行き先ばかりで、私の目的地に行くバスは見当たらない。そこでたまたまやってきた近場に行くバスの運転手に聞くと、近くの行き先がかいてある所の裏側に私の行き先が書いてあった。紛らわしいことをするなと言いたくなった。
定刻にバスは発車して1時間ほどに着く。あたりは人家が1軒もないど田舎である。運転手が言うには、この停留所は予約しないとバスは来ないが、下の集落ならば予約なしで乗れるとのことであった。私のスマホは圏外で予約ができないので、下の集落まではどのくらいかと聞いたら、500メートルほどだと言うので、それならば下まで歩こうと思った。
最初はバス停の建物の中で寝ようかと思ったが、ジメジメジメして気持が悪いので、登山口はすぐ近くだし、途中でテントを張る場所を探そうと思って歩きだすと、よい場所を見つけたのでテントを張ることにした。
翌朝は5時過ぎに目が覚めて6時半頃に出発したが、すぐそばの登山口には車がいっぱい停まっている。夜中に何台も車が通って、この奥で道は行き止まりのはずなのに何かとおもったが、夜からたくさんの人が登山口を目指してやってきたらしく、非常に人気のある山のようだ。
登り始めは調子が出ないのでゆっくり歩いていたら、抜かれっぱなしになる。その後、ペースを上げて歩いていても、やっぱり抜かれていく。後で計算すると、1時間当たり標高差300メートル近くは登っていたのて、そこそこのペースで歩いていたわけだが、それでも足の速い人には抜かれたということで、大勢の人が登っているので、抜かれっぱなしのように感じただけなのだろう。
登山道には登山口からの距離が1キロごとに表示されているので、地図を見なくても現在位置がわかりやすい。登山口から4キロの表示があるところで、MapsmeというオフラインのGPS対応地図で頂上までの距離を測ったら1.5キロとなっていたので、そのつもりでいたら、思ったよりも早く頂上に着いてしまった。変だなと思って5万図を見たら、隣に10メートルちょっと高いピークがあるではないか?近くの人に聞いたら、奥金剛という山で展望もないので、行ってもしょうがないですよとのことであった。五万図では今いる所が金剛堂山と記載れているし、金剛堂山という標識や石碑もある。一方、先ほどのMapsmeでは標高の高い方に金剛堂山の表示があるので、早く着きすぎたと思ってしまったのだ。どうすべきかしばらく思案する。奥金剛まで行くと往復で小一時間はかかるので、帰りのバスの発車時間まで余裕がなくなる。結論としては、今回は高みを目指しての登山ではなく、二百名山の登頂が目的なのだから、客観的に金剛堂山として考えられるピーク、すなわち今いる場所を金剛堂山と考えればいいという結論に達した。
ということで、パンを食べながらしばし展望を楽しむ。白山が正面に見えるが、まだ雪がずいぶんと残っている。北アルプスは立山方面の展望はあるが、剣岳はガスっていて見えなかった。
下山に移ると、夥しい人が登ってくるのには驚いた。さすがに登山口に近づく頃には登ってくる人もいなくなったが、登りの半分ほどの時間で登山口まで降りられたので、バスの発車時間までは十分時間があった。そして、昨日教えられた通り、下の集落まで降りてバスを待つことにした。
バス停で停留所に書かれている説明を読むと、9時から15時まではデマンド便となり、土日は運行しないとある。その説明が私の乗ろうとしている便に適用されるのかどうかがわからず、電話して確認しようにも圏外で確認もできず、やむを得ず遠くの方に人影が見えたので、そこまで行って「今日の駅行きのバスは予約する必要がありますか」と聞くと、ないという返事だったし、昨日の運転手の説明とも併せると、今日のバスに乗れることは間違いないと確信した。バスの出発まではしばらく時間があったので、休館している温泉まで出向き自販機があるかどうかを確認したが、結局なかったので八尾駅まで我慢することにした。
八尾駅までの1時間のバス乗車を行っても富山を経て金沢に着いた時はまだ明るい時間であった。なぜならば富山から金沢までを新幹線利用としたからであるが、富山~金沢間は在来線は第三セクターしか通ってないので、この間をJRを利用しないとジパング割引の適用を受けられないということで新幹線を利用したが、果たして得したのか損したのかはよくわからないというのが実際である。
とりあえずは金剛堂山に登れたということで、北海道を除く二百名山はあとひとつを残すのみとなった。なんとか予定をクリアして、明日からはボランティアに参加することになる。

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