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2024年8月16日 (金)

火打・焼山

百名山の火打山はかなり前に鍋倉沢を登った際に寄り道して登頂しているが、三百名山の焼山は長い間、火山活動のため登山禁止となっていたのが近年解除されたものの、行程が長いこともあって登る人も少なく、地図ではどこからのコースも破線状態となっている山である。火打から焼への縦走は今年の5月にも試みたが、この時はまだ雪が多いこともあって高谷池までで引き返してきたので、そのリベンジでもある。

8月7日

妙高高原駅から笹ヶ峰までは前回は自転車でいったため苦労して1日がかりとなってしまったが、今回は夏期のみ運行されているバスを利用したので、50分ほどて到着して楽であった。そこから高谷池までの登りも、前回は苦労した雪の斜面の通過は木道歩きとなっていて楽ちんであった。キャンプ場も前回はだだっ広い雪原であったが、今回は湿原の脇の整備された使いやすい所に変わっていたが、平日のためか私を含めて三張りだけだった。


8月8日

今日は焼山まで往復する長丁場となるため4時半に出発する。しばらくは平坦な道を行くと、薄明かりの中で、広々とした湿原か見えてくる。天狗の庭だ。だいぶ昔だが、鍋倉谷を詰めてここに突き上げた時、他の登山者の目を気にしながら登山道に出た時に他の登山者の目を気にしながら。湿原を横切って登山道に出たものである。



天狗の庭を過ぎると一気に傾斜がきつくなる。その代わりに背後には雄大な景色が望めるようになる。頂上が間近になってきた頃に上から人が下りてくる人がいた。私よりも先行している人がいるのには驚いたが、頂上で御来光を迎えるために早出してきたそうである。頂上直下で一人抜き、別の人には抜かされる。先に頂上に着いた人から写真をとってくれるよう頼まれたので撮ってあげるが、自分はと言えば写真も撮らずに先を急ぐ。自分にとっては、火打山は単なる通過点にすぎず、目標はあくまで焼山なのである。

次のピークの影火打までは、登りらしい登りもなく下り一方で到着する。道は火打までよりも格段に悪いが、踏み跡は草で完全に覆われているわけではないので、注意深く歩けば道を踏み外す心配はない。影火打から先は標高差で400メートルほど下った先に焼山のどっしりとした山容が望まれる。

下り一方といっても部分的には不明瞭なところもあるので、あまりペースは上げられない。最低鞍部に着くと、標高差400メートルの焼山の威容が眼前に迫るが、そこから暫くはアップダウンが続き、すぐに登りが始まるわけではない。アップダウンも終わり、いよいよ焼山の登りが始まるが、ほとんどが直登で、草が両側から覆い被っているため、非常に登りにくい。やがて草が多少はまばらになって露岩が出てくると、赤ペンキでマーキングされているので、多少は気持が楽になってくる。

最後のひと踏ん張りで外輪山まで達すると、後は稜線伝いに頂上に導かれる。右側は噴火口と思われるが、今日は噴煙は上がってないようである。頂上に達すると、長居は無用とすぐに下降に移る。下降は登りと比べると格段に楽である。下降が終わり、アップダウンを経て最低鞍部に達するといよいよ長い々々登りが始まる。


今日は午前中は雲が多くて登りやすい天気だったのだが、この頃から雲が晴れて、背後から直射日光を受けるようになる。こんな所で日射病にでもなったら大変なので、20分歩いたら木陰で10分ほど休んで水分を取るようにして日射病予防に努める。その分だけ行程は遅れることになるが、今は日射病予防が最優先課題である。今日は結構風があったことも幸いして、日射病にもならずに登山を続けられた。登りの最後になって傘を日傘代わりにすれば良いことに気づき、それからは頻繁な休みは取らなくても済んだが、もっと早く気がつけば、行程の遅れは避けられたのだが後の祭りである。

影火打に着いた時は雲海に日が沈みかけていたが、これでなんとか暗くなる前に火打山頂に着ける目処がついてホッとした。火打に着きさへすれば、そこから先は道は明瞭なので暗くなっても迷う心配はないのである。火打山頂に着いた時は日没寸前だったが、ここまで来れば何も心配はないと、腹を満たしてからライトを付けて下り始める。



キャンプ場に戻った時は9時を過ぎてしまい、疲れ果てて食事を摂る気もしなかったので、ビールとつまみを夕食代わりにしようと思い、ピールを一口飲んでからつまみを探していたら、なんとカンをひっくり返してしまいピールはテントの底に消えてしまった。落胆したが、しょうがないので、つまみを水と一緒に食べて夕食代わりにしてしまい、すぐに眠りについた。

今回の最大の目的だった三百名山である焼山の登頂をなんとか終えてホッとしている。翌日からの行程はずっと楽な山が続くので、天候にさへ恵まれれば問題は無いだろう。

8月9日

今日は笹ヶ峰まで降りるだけだし、バスの笹ヶ峰発車時間も1時過ぎと遅いので、ゆっくりと起床する。先ずは昨晩飲み損ねたビールを小屋で買い、前日に縦走した山々を眺めながら、無事山行を終えられたことを祝った。

笹ヶ峰までの下り始めは、前日の疲れが出て体が重く時間がかかったが、次第に調子が出てきてバスには余裕で間に合った。当初の予定では、翌日の斑尾山行に備えて麓のキャンプ場まで行くつもりだったが、昨日の疲れもあるし、テント泊まりはもう結構という気もしたので、長野駅近くで泊まり、翌日は飯山から軽装で斑尾山頂を往復するという計画に急遽変更をした。

ここで問題となるのは、盆休み前の金曜日で果たして空いている宿があるかどうかということである。空いていなければネットカフェもやむを得なしという気持で、「今晩 泊まれる」でネットで検索したら、ドミトリーではあるが長野駅近くで3900円という安さの宿があり、しかも旅行社のポイントを差し引て、1900円というネットカフェよりも安い料金で泊まれることになった。その晩は駅近くの居酒屋で山行が無事に終わったことを祝って乾杯したのは勿論である。

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