青春18切符が3日間または5日間の連続利用に「改悪」されてから初めて利用してみることにした。利用先は関東ふれあいの道や関東百名山であるが、体力が落ちてきている現在、毎日連続して行動するのは辛いものがあり、果たしてどうなることやらである。
3月22日
5日連続18切符利用の初日は関東ふれあいの道群馬県コースのうち、妙義山と榛名山の間のコースである。最初のコースNO14は次に繋げるコースNO13の始点近くに撮影ポイントがあるので、全コースは歩かずに撮影ポイント近くまでバスに乗り、そこからコースNO13の始点までもバスに乗るというインチキをやって時間短縮を図ることにした(歩いても小一時間程度なのだが)。
次のコースNO13の撮影ポイントである風戸峠までは手抜きをせずにコース通りに歩くことにする。初っ端から急登が続くが、ある程度登ると傾斜が落ちてダラダラ歩きが続くことになる。昼過ぎに峠に着いてから、今後の予定を検討することになる。
コースNO13の後半は恵宝沢のバス停に向けて降りることになるのだが、次のコースNO12の撮影ポイントである仙ケ滝は風戸峠よりもかなり西側にあるのに対して、恵宝沢は逆に東側にあり、両コースの間は無茶苦茶離れていることに気が着いた。
通常は隣接しているコースが離れている場合は、番号だけ付した空のコースを連絡コースとして設定してあるのだが、今回、NO12と13の間には連絡コースは設けていなかったので、両コースがこんなに離れていようとは思ってもみなかった。
こうなってしまった以上は恵宝沢には向かわずに線ヶ滝への最短コースを選ぶしかない(それでも4時間近くはかかりそうだが)。単独のコースを行くよりもはるかに多くの時間をかけて線ヶ滝に向かい、なんとか暗くなる前に到着して、撮影ポイントの写真を撮ることはできた。
後は信越線まで下るだけだが、最後は時間との競争でなんとか列車に間に合った。1本逃すと1時間近くのロスとなるだけに危ないところであった。時間的には帰宅も可能であったが、翌朝早出するのもたいへんなので、小山駅近くのネットカフェに泊まることにした。ただ駅からかなり遠い所にあったので、途中で足が痛くなって、なかなか大変だった。
3月23日
今回の18切符を利用しての旅は茨城県のふれあいの道のうち、つくば北方の連山を縦走するコース8番、9番を繋げる予定である。以前なら一日で歩いたであろうが、今は到底無理なので2日行程となるが、途中に宿泊する施設もないので、一度麓まで下りなければならない。その場合には同じ道を登り返すこととなって不経済なので、どうしたものかと思ったが、昨日の思わぬ長丁場の疲れも残っているところから、今日は山の上までは上がらずに撮影ポイントだけを往復することとした。
撮影ポイントまでは思った以上に時間がかかってようやく辿り着いたと思ったら、なんとそこには車が止めてあって、車にはボルダリングマットが立てかけてあるではないか!上の方を見上げると人影があって岩の苔を落としているようであった。やがて降りてきたので話を聞いてみると、近くの笠間のボルダー(私も何度か登ったことがあるが)は混んでいるので、新しいボルダーエリアを探しに来たそうである。
彼とはしばらく話しこんだ後に往路を戻るが、下りは早い上にバスの接続もよかったので、6時頃には帰宅できた。
3月24日
5日間も連続で行動するのはつらいので、今日は休養も兼ねて伊豆高原の大室山に行き、帰りに城ヶ崎の岩場も見物してくることにした。
のんびりと出かけたので、大室山登山口に着いたのは2時近くになってしまった。平日にもかかかわらず、大勢の観光客で賑わっていて、リフトには順番待ちまでできている。
たった数百メートルの標高差しかなく、裏側まで行けば登山道もあるようなので、しばらく進んでみると、地図上では登山道があるはずの所に登山禁止の立札がいっぱい立っている。ウソーと思ってネットで調べてみると、大室山全体が天然記念物に指定されたため数年前から徒歩による登山が禁止されたとのことである。リフト乗り場まで戻るのも面倒だったし、特別登りたいとというわけでもないので、登頂は諦めることにした。
仕方ないので、山腹をまわって城ヶ崎海岸まで歩くことにしたが、途中で変なおばさんにつかまってしまい、「この道は危ないのであなたを保護します」とか言って、ずっと後ろから車でついてくる。うるさいので車では通れない道を下って、なんとか巻くことができたが、こんなことは初めての経験である。彼女はいわゆる痴女なのか、私がよほど魅力的だったのか(笑)?
城ヶ崎には暗くなる前になんとか着いたが、あれほど通った岩場なのに、前に登ったルートが全然わからず、浦島太郎のような気分であった。
その後は水戸までの長い々々鉄路の旅で明日のふれあいの道の最寄り駅である岩瀬駅に近い水戸まで移動して、駅前のネットカフェに辿り着いた。
3月25日
始発電車に乗り遅れてしまったが、行程には余裕があるので、全然問題はない。JRとバスを乗り継いでスタート地点には8時過ぎに着く。撮影ポイントの燕山まではここからは標高差550メートルの登りである。コースNO8は本来は雨引観音からスタートするのだが、雨引観音は坂東三十三箇所一筆書きの時に行ったことがあるので、今回はパスすることにした。
今回のコースは燕山への最短コースではあるが、あまり歩かれていないようで、マーキングはほとんどないものの、踏み跡はしっかりしているので迷うことはない。
昼前には燕山の山頂に着き、今後の予定を検討する。撮影ポイントでの撮影は済んでいるので、このまま帰ってしまってもいいのだが、時間もまだ早いので、もう少し先まで進んでみることにする。
次のピークの加波山は以前に登ったことがあるので、今回は素通りしたが、その少し先に下山路の分岐点があったので、あっさりと降りることを決めてしまった。このまま稜線を進むと2時間ばかりは稜線歩きをしなければならないが、とりたてて魅力的なピークがあるわけでもなく、なんか歩くのがいやになってしまったからである。
バス停には3時過ぎに着き、このまま水戸に帰ると明るいうちになってしまうなあと思っていたら、とんでもないことになってしまった。というのは、事前に調べてあったバスの到着時間をバス停の時刻表で確認して、少し遅れて到着したバスに乗り込んだのだが、しばらくしてから反対方向のバスに乗ってしまったことに気がついた。
反対方向のバスがちょうど同じ時間に出るので(道も平らだったし)、うっかり間違ってしまったようで、次のバス停で下車しようかとも思ったが、自販機もないバス停で長時間待たされるのもイヤだったので、終点まで行って乗り換えることにした。料金は一律200円だし、時間ももて余していたからである。
終点は筑波山の登山口で、筑波山から下山してきた人が何人かいたが、今回の失敗を知られたくなかったので、彼らとは話をしないように気を付けて座った。1時間ほどの乗車時間だったが、なんとか話しかけられずには済んだ。それでも暗くなる前にはJRの駅に着いたが、水戸に着いた時はようやく暗くなって居酒屋タイムに入ることができた。
3月26日
水戸駅を早朝に出発して常磐線の十王駅に向かう。関東百名山の竪破山(たつわれやま)に登るためである。関東百名山の中で最も歩行距離が短くて(ただし、山と渓谷社刊の旧版掲載分に限るが)、かつ公共交通機関によるアクセスが難しい山であるだろう。東京からだと前夜に近隣都市に宿泊しないと午前中1本のみの始発のバス(しかも平日のみの運行)に間に合わないときているが、駅から20キロ近くは離れているため、歩くには遠いし、タクシーを利用すると割ないむ高になるため、マののよなイカーを利用できない者にとっては敷居の高い山である。
マイクロバスの乗客は私1人で、30分ほどかけて最奥の集落である鬼越に着く。舗装路はまだ先に続いているが、ここから先は登山口まで小一時間歩かなければならない。
登山口に着くと車が1台停まっていて、どうやら下山してきた人らしい。関東百名山に選ばれているだけあって、多少は登られているようだ。
前半は少し急な登りだが、途中から傾斜が落ちてくる。標高差200メートル程の登りなので、1時間もしないうちに頂上に着く。頂上の見晴らしはあまりよくないが(10メートル以上の高さの塔が建っているので、そこに登れば多少は展望がきくのかも)、それよりも、頂上周辺には巨岩が点在しているので、それが百名山に選ばれた理由かもしれない。



頂上に着いた時点で、帰りのバスの時間までは2時間半以上はあり、ゆっくり下ってもバス停までは1時間半はかからないだろうから、しばらくは頂上に滞在していたが、風が強くなって寒くなったので下山することにした。
バス停まで降りると、発車時間まではまだ1時間以上はあり、近くにはコンビニはおろか自販機もなく時間を持て余すところであったが、幸いブログの原稿書きがあったので、なんとか時間をつぶすことができた。
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