ベトナム旅行記(後半)
1月21日
ベトナム旅行もいよいよ後半に入り、ホーチミンを拠点として各地を巡る旅が始まる。初日の本日は夕方涼しくなってから市内観光バスに乗るだけなのだが、午前中は妻は部屋で休養してもらって、私は空港まで行くバスの乗車体験をしておくことにした。
ホテルからバス停までは何度も曲がって10分以上歩かなければならないが、屋外でのインターネット接続を可能にするesimを設定してグーグルマップを利用すれば迷う心配はない。
バス停に着いてすぐに空港行きがやってきたので、乗車しようと立ち上がったが、素通りされてしまう。他の行き先のバスもたくさん停まるので、手を上げたりして合図しないと停まってくれないようだ。
10分以上待ってようやく空港行きのバスが来たので乗車する。均一料金ではないらしいので、乗車したバス停を表すチケットはどうやって入手するのかと思ったら、車掌がいて30円でチケットをくれた。タクシー料金の何十分の安さである。
終点まで乗って下車したら、そこは国際空港前で、国内空港はひとつ手前で降りる必要があった。といっても歩いても5分くらいの距離であるが。
帰りもバスを利用し、昼食用のおにぎりと寿司をコンビニで買ってホテルに戻る。部屋で昼食を摂ってから郵便局に行き、孫にエアメールを出した後、高島屋の冷房の効いたレストランで氷を食べたらすっかり身体が冷え、夏日の暑さも大してこたえなかった。
その後は、先月開通したばかりのベトナム初の地下鉄で郊外の公園まで行ってみる。事前の情報では、開業後しばらくは無料とのことだったが、無料期間は過ぎてしまったのか有料となっていた(といっても片道120円程度だが、バス代の4倍はする)。終点には公園があるとのことであったが、草ボウボウの広場があるだけだったので、往路をそのまま帰ることにした。

ベンタイン駅に戻ってオペラハウスに移動して、予約してあった二階建てバスに乗って市内観光を行う。45分程度の観光であったが、日没を挟んで夕闇にそまっていくホーチミン市内の風景が眺められたので正解であった。
バスから降りてホテルに帰る途中、日本人向けの居酒屋風レストランがあったので、寄ってみる。カツカレーを注文したが、カツが少し固かったのは減点対象であったものの、数日前に隣のテーブルで見て羨ましかったイカのリングのフライは美味った。ホーチミンに来るまではベトナム料理ばかりを食べていたが、ホーチミンでは各国の料理が何でも食べられそうなので、ベトナム料理からは足が遠のいてしまうもしれない。
1月22日
本日は日本から予約しておいたメコンデルタの1日ツアーである。ガイドさんはフエからダナンまで同行してくれたガイドさんよりは日本語が上手そうなので安心した。一昨日、駅からホテルまで送ってくれたガイドさんの話ではこのツアーは我々二人だけの参加と聞いていたが、もう1人日本人の女性も参加していた。妻と1週間べったりだったから、気分転換にはなるかな。
2時間ほど走ってメコン川の支流に着き、船で島に渡る。養蜂が盛んな島で、ロイヤルゼリーから蜂蜜まで各種製品を販売していたが、日本での売値の5分の1という言葉につられて、ロイヤルゼリーのセットを購入する。
その後は南国の果物を味わったり、ニシキヘビを首に巻いて記念撮影をしたり、ボートでマングローブに囲まれた川を進んだりした後、島を後にして陸地に戻り、レストランで食事を済ませてから、ホーチミンに帰ることとなった。
1月23日
本日の訪問地であるクチトンネルはベトナム戦争の際にベトコンが隠れて米軍を攻撃した戦跡である。ホーチミン中心部から50キロ程度の距離なので路線バスでも行ける距離なのだが、グーグルマップで調べると3時間以上もかかるようだし、格安の現地ツアーもあったので、ツアーを利用することにした。
連絡を受けた案内ではホテルで7時半にピックアップしてもらえるはずだったが、7時から8時まで待っても迎えが来ないため、旅行社にキャンセルと返金請求の通知をして、妻は部屋に戻ってしまった。私はもうしばらく待ってみようとフロントにとどまっていると、しばらくして迎えがやってきて、遅れたことを詫びるでもなくピックアップしてクチに向かってはしりだした。
乗客は30人弱で西洋人ばかりで日本人は他にはおらず、我々が最後のピックアップ対象であった。バスは途中でトイレ休憩を兼ねて貝を加工した壁掛けの工房を見学してからクチに向かう。グーグルマップで史跡クチトンネルと表示されている所よりもだいぶ手前に施設はあって、そこでガイドからチケットを渡される。
施設に入って全体的な説明を受けてから、個々の施設の見学に移る。有名な草でカムフラージュされた穴や底が剣山となっている落とし穴などを見た後にトンネルの中を匍匐前進させられて見学は終わる。終了後にタロイモがお皿に並べてあったので、ツアーの説明にあった軽食というのは、このことかなと思ったが、バスに乗ってから菓子パンは別に配られた。
帰りも渋滞があり、ホーチミンの中心街にもどったのは3時過ぎとなってしまったが、土産物を買う時間もあって、有意義な時間の潰し方ができた。

1月24日
実質的にベトナム観光の最終日となる本日はベトナム南部のリゾート地であるフーコック島に日帰りで足を延ばすことにした。フーコック島へは午前中に2便のフライトがあるので、早い方の9時55発を予約して7時前にホテルを出てバスで空港に向かったのであるが、1時間弱の遅れでホーチミン空港を飛び立つこととなった。まあフーコック島に行っても、これと言った予定があるわけではなく、海を見ながら食事をする程度なので、このくらいの遅れは全然問題とならないなのであるが。
フーコック空港には1時間ほど遅れて到着。空港からはタクシーで最も近いビーチであるロングビーチに向かい、ちょうどお昼時だったのでレストランに入り、海の見える席でランチを食べる。ちょっぴり豪華なランチだったが、二人で二千五百円程度と割安だった。

このあたりの海岸は人気のビーチが連続しており、このロングビーチも家族連れで賑わっていて、我々もせっかく来たのだから、ビーチサンダルで水際を少し歩いてみた。時間は、まだ十分あったが、手持ち無沙汰になってきたので、少し早めに空港に戻ることとし、東南アジアで普及しているタクシーアプリのGrabの利用してみることにした。一昨年、マレーシアでもトライしたが、アカウントを作るところまではやったが、カードを認証させるところでつまずいてしまった過去がある。今回はタクシーを呼べないと戻れなくなってしまうので背水の陣で臨んだところ、なんとか成功して空港に戻れたし、行きのタクシー(メーターで動いていたはずだが)よりも、かなり安い料金で済むことができた。
フーコック空港ではかなりの待ち時間があったが、行きの時のような大幅な遅れはなかったので、8時半頃にはホーチミン空港に着き、そこからはまたグラブを利用したタクシーで10時前にはホテルに戻ることができ、今回の旅行の全ての行程はほぼ予定どおり終えることができた。
1月25日
本日は空港に向かう以外は予定がないので朝はめずらしくゆっくりと起きる。チェックアウトの正午まではホテルに滞在していたが、正午前にホーチミンからハノイまでバイクでツーリングするという日本人の10人ほどのグループがホテルに到着した。きっとテトの休みを利用してのことだろうが、この時期はさぞ空港は混雑するだろうと覚悟する。
今回もグラブを利用して空港までタクシーを利用したが、空港は思ったほどではないものの混んでいた。我々のチェックインできる時間まではまだ8時間以上あるので、時間のつぶし方が悩ましい。何軒かの喫茶店をハシゴするしかないが、一度離席してしまうと次の喫茶店で空席が見つかるかどうかわからないので、見せの人に退席を迫られるまでは座席に留まっているつもりである。本当は荷物はホテルに預けて昼中は観光をしていればいいのだが、ホーチミンの市内や近辺の観光はあらかた終えているし昼間は暑いので、混んでいても涼しい空港内の方がマシなのである。

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